2016年6月30日木曜日

[Mondo Sonoro] 私たちはメタルとカワイイを一つにするユニークなバンドになりたいんです

私たちはメタルとカワイイを一つにするユニークなバンドになりたいんです

エドゥアルド・トゥセット(2016年6月17日)

[訳注:スペイン語からの重訳ですので、おかしなところがあったらごめんなさい。]



日本のバンド、BABYMETALは、グローバルな現象となり、その爆発は特に欧州ツアーの一環として訪れた英国、そして米国に届いた。「Metal Resistance」(earMusic)をリリースした中元すず香(スゥメタル)、その相方の水野由結(ユイメタル)、そして菊地最愛(モアメタル)にインタビューをすることができた。

Q:まず最初の質問として、レコードのコメントにあったのですが、フォックス・ゴッドとは誰で、あなたたちにとってはどういう存在ですか?

A:フォックス・ゴッドは私たちにとって精神的なリーダーであり、コンサートでフォックス・ゴッドが私たちに降りてきて、自分たちだけでは決してできなかったようなことをする力を与えてくれるんです。私たちの旅を導いてくれます。フォックス・ゴッドがいなければ、これほどの成功を収めることはなかったでしょう。海外に出かけ、ファンを増やし、ウェンブリー・アリーナで演奏するといったことです。私たちはみな、フォックス・ゴッドに感謝しなければなりません。プロデューサーのコバメタルは、フォックス・ゴッドのメッセージを受け取ることができる唯一の人物であり、将来がどうなるかは、フォックス・ゴッドのみが知っています。

"ギミチョコ!!"で私たちのチョコに対する愛情を語ってすぐに、今度は人々に抑圧と戦うように励ますのです。

Q:貴方たちのファースト・アルバムはまず日本で、それから他の国でヒットしました。あなたの音楽にどうやって海外の人々が結びついたのか教えてください。最近、アメリカのザ・レイト・ショー(・ウィズ・ステーヴン・コルベア)に出演していましたが、アメリカの聴衆の反応は素晴らしいものでした。これを予想していましたか?

A:ぜんぜん想像していませんでした。私たちはメタルとカワイサ、ポップとヘビー・メタルの影響をミックスするユニークなバンドになるように努力しています。これが私たちのやるべきことです。日本のファンと同じく海外のファンが曲やショーで反応してくださるのにはびっくりします。日本のファンだって、曲のすべての歌詞を言えるわけではないのに、海外のファンの皆さんは知っていらして、そのことがとても印象的です。私たちのために日本語を勉強したという人たちもいます。私たちは音楽を通じて言葉の壁を越えてきましたが、そのことは特にアメリカの皆さんからよく分かりました。

Q:新譜、「Metal Resistance」について訊かせてください。これは前作よりもよりヘビー・メタルらしい曲が増えています。メタル・ファンが自分たちのサウンドをより簡単に受け入れられるようになると思いますか? 昨年のダウンロード・フェスティバル英国での観客の反応はどうでしたか?

A:コンサートを始める前は、お客さんの反応がどうなるのかと思って少しドキドキしました。ステージに上がる5分前には、フェスティバルの招待を受けるべきじゃなかったんじゃないかと思いました。でも10分後にコンサートを始めると、お客さんが私たちと一緒に歌ったり、踊ったりしているのが見えました。英国に行くのは大好きです。英国は今では私たちの第二の故郷であり、英国での成功は本当に大切なものとなりました。Jポップとメタルのファンが私たちのコンサートに集まって、歌って、一緒に楽しんでくれているのを見るのはとても興味深いです。「Metal Resistance」のサウンドについては、まったく違った二つの世界を一つにしたかったのです。私たちはこのアルバム、そして曲の一つ一つを誇りに思っています。とても奥行きがあり、パワフルなのです。

Q:アルバムの強烈さでいえば、"No Rain, No Rainbow"は完全なバラードになりました。日本語が分からない人のために、この曲の意味を教えてください。

A:もちろんです! "No Rain, No Rainbow"は私たちのレパートリーで最もメタル度が低い曲かも知れません。録音まで3、4年かかりましたが、ファンの皆さんのお気に入りになっています。ロマンティックに解釈することもできますが、私たちはもっと広い意味で考えています。これはどのように人間が愛と失うことを感じるのかを、そして人生で持っている何かに対する価値が分かるのは、一番暗い瞬間なのだということを歌っています。

Q:"The One"は英語で歌う初めての曲になりました。今後、英語で歌う曲がもっと増えるのでしょうか?

A:"The One"は、みんなを一つにする曲です。この曲のおかげで、より多くの人たちに知ってもらえますから、英語の曲をもっとやることについてドアを閉じたくはありません。でも私たちは自分の言葉や文化を愛しており、自分たちのルーツを忘れてはいけないと思います。それから、日本語が私たちの個性となっています。私たちは言語や国籍や文化にかかわらず、みんなを一つにしたいんです。私たちの歌詞はいろいろと違ったことについてのものです。"ギミチョコ!!"でチョコレートに対する愛情を歌ってからすぐに、人々に抑圧と戦うように励まします。こういったすべてが、ポップとメタルに基づいた私たちの音楽的影響によるものであり、私たちのファンの皆さんと愛情を分かち合いたいという取り組みによるものだと思います。

Q:神バンドはライブとスタジオで一緒にやっているミュージシャンです。彼らについて教えてください。

A:おっしゃるように、神バンドは2012年から次第に一緒に演奏したり録音したりするようになりました。その前は、当てブリをしている別のグループとやっていました。でも神バンドが私たちの演奏に参加するようになってから、曲は100%ライブになりました。ケミバンドは私たちのサウンドと音楽を実現するためにフォックス・ゴッドが召喚する存在です。メタルのコンセプトを代表しており、そのコープス・ペイントのイメージと併せ、私たちのビジュアル面を豊かにしてくれます。バンドは6人のメンバーで構成されており、大村孝佳 、藤岡幹大、ISAOがギター、BOHがベース、青山秀樹と前田遊野がドラムスです。

Q:美学について少し。まず誰が振り付けを担当しているのか、またショーやクリップの最もシアトリカルな部分を作っているのかを教えてください。たとえば、スゥメタルを十字に架けるところはアリス・クーパーのコンサートを想い出します。

A:アリス・クーパーさんは大好きです! お会いして、写真も撮らせていただいたんです。私たちのステージがアリス・クーパーさんを想い出させるとおっしゃっていただいてとてもうれしいです。私たちはJポップの要素をいろいろ取り入れています。これは日本のポップ文化を代表しており、シアトリカルな要素や振り付けはとても人気があります。ファンだけでなく、私たちもこれをやることが気に入っています。ですから、私たちは今も、これからもBABYMETALです。これまでのコンサートでいろいろなことを学び、いつも新しい何かを付け加えようとしていますが、保つべきとても具体的なイメージがあると分かっています。ですから、赤と黒を組み合わせて、カワイサがヘビーでハードなヘビー・メタルと向かい合っていることを表現します。でも、黒の存在が大きくなってきており、これは私たちのグループとしての成長と成熟を象徴しています。

Q:音楽的影響について教えてください。X-JAPANやMALICE MIZERのようなビジュアル系バンドの影響を受けましたか?

A:もちろん、ビジュアル系と私たちの間に似たような部分が見つかると思います。X-JAPAN、DIR EN GREY、MALICE MIZERといったグループは、ビジュアル系のパイオニアであり、日本と海外で大きな成功を収めてきました。こう言ったバンドは、自分たちが海外で良いファンベースを見つけなければならなかった時に、良いモデルとなりました。論理的には、西欧での流行にとらわれることなく、自分たちのスタイル、自分自身のブランドで差別化を図っています。私たちは日本の文化と海外から吸収したすべてのものを組み合わせた結果として私たちがあるからです。

Q:個人的には日本のポップよりもジャパニーズ・メタルの方が好きなんですが、日本のバンド、たとえばベテランのLOUDNESSやエクストリーム・メタル・バンドのCOFFINSとは付き合いがありますか?

A:私たちはどちらも好きです。最もエクストリームなメタルも含めて、できるだけメタルについて学びたいと思っていますので、すべてが大切ですし、どのような助けも歓迎です。日本だけではなく、世界中のどこからでも!

Q:興味からですが、お気に入りのメタル・バンドは?

A:私たちはいろいろなメタルを聴いて、メタル・コミュニティーで仲間になり、できるだけ多くのことを学びたいと思っています。最初、私たちにはメタルはよく分からないものでしたが、ずいぶん多くを学びました。私たちが特に好きなのはMETALLICAさんとIRON MAIDENさんです。JUDAS PRIESTさん、ロブ・ゾンビさん、それにLAMB OF GODさんをはじめ、本当にたくさんのバンドが好きです。そして皆さんからとても助けていただいているので、前に進む力をもらえるんです! MARILYN MANSONさんもたくさんインスピレーションを与えてくださいます。でも私たちは音楽のジャンルについてはとてもオープンマインドです。例えば、ユイメタルのお気に入りのシンガーはアリアナ・グランデさんです。ユイメタルは大阪のサマーソニック・フェスティバルでアリアナさんのライブを見てとてもうれしそうでした。またレディー・ガガさんも大好きですし、ALL TIME LOWさんとは良い友達です。

▼元記事
“Queremos ser una banda única mezclando metal y belleza”



23 件のコメント:

  1. ALL TIME LOWは、ダチなのか

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  2. 色々と新しい情報が入ってましたね。興味深かったです、翻訳ありがとうございます!
    そして「プロデューサーのコバメタルは、フォックス・ゴッドのメッセージを受け取ることができる唯一の人物」という表現をみて、ちょっと可笑しくなりました。というのも、この言い方だとコバは神の声を唯一聞くことができた預言者のアブラハムやムハンマドと同じなのでw

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  3. 今迄のインタビュアより、上手に質問してるように感じる。

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  4. やっぱ神バンドのメンバーチョイスにはLEDAはもう入らないということだな
    入るとしても、ISAOがダメだった時の4番手。舞台に立つのは、ほぼ望み薄だろう

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  5. いろんなバンドとズッ友写真を撮るから、好きなバンド聞かれて名前を挙げるのが大変になってきたね

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  6. ドラフォのイケメンやフレデリク、BMTHのオリバーたちは真っ先に出てくる友達じゃ無いのかな。今までのインタビューよりはかなり細かい部分まで答えてるけど
    まだ、台本があるように感じるね。

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    1. そりゃあるでしょう
      ただ、「台本」っていうと、完全オフィシャル主導のように考える人がいるけれど、そうではなく、おそらくすぅやメンバーの意見や感覚も加味して決定されているはず。自分は喋っていいことと悪いことの線引き以外は、けっこうメンバー自身の言葉を入れているように感じる
      すぅが成長して、音楽的な話が若干出来るようになってきたので、その分語れることに幅と深みが出てきた感じに見えるね

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    2. 上のレスをした者だけど、付け足し。
      どのバンドでも、インタビューで喋る内容や方向性はちゃんとマネージャーやプロデューサー(事務所)とすりあわせてる。ロックバンドの大御所のインタビューなんかで、マネージャーに「これ言っちゃっていいんだっけ?」なんて確認するセリフもインタビューに起こされていたりするのはよく見かける。
      だから「まだ台本があるよね」って言うけれども、「台本がないインタビュー」の方が珍しいというのは知っておいた方がいいと思う

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    3. ネイティブ言語じゃないから、ある程度の台本は仕方ない(と言うか外国のアーティストでもやっている)んじゃない?(時間制限も有るんだし)

      ベビメタのインタビューで、想定内の返答に不満を持っている人も多いけど、この人みたいなら興味深い返答が答えが聞けるって事は、インタビュアー側の問題も大きいって事がハッキリしたよね。

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    4. ↑「台本がないインタビュー」の方が珍しいというのは知っておいた方がいいと思う キリッ!

      すがすがしいまでの上から目線が笑えますw
      わざわざ付け足してまでドヤ顔するような知識でもないと思うがな
      恥ずかしくない?

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    5. でも、その常識を知らない人がいるからねえ
      だから「台本がある!」なんて当たり前のことを指摘する意見が出るわけで…
      言われないと分からない人も多いと思う

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    6. 素直に受け取りなよ
      皮肉屋気取りで子供みたいな反発書き込む方が恥ずかしいぜ

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  7. 結構今までより情報が多かったインタビューですね。

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  8. 誰がいいとか聞かれたら困るよなー。
    嫌な質問だわ。
    ガガまで答えてるしw

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  9. 間違いなくメール(文書)でのインタビューだな
    KOBAが返答を考えたんだろう

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  10. 女性週刊誌によくあるような、勝手に書いた記事って感じ?

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  11. KOBAの台本じゃなくてKOBA本人が受け答えしてるだろこれ、つか隠す気ないだろ
    でもそれだけに面白かった

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  12. メールでのインタビューだな スゥの直接インタビューじゃないのは確か。

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  13. 長文の翻訳ありがとうございました!
    元記事は全く読めませんのでスペインでどう報じられているか知ることができ今回も楽しく拝見しました。

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  14. これまでベビメタ側から神バンドの構成員を特定して
    コメントすることありました?
    ここだけ違和感あるな。

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    1. そうそう、俺もそう思った。
      文書回答か勝手にねじ込んだかのどちらかのような気がするな。

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    2. >文書回答か勝手にねじ込んだ

      あるわけないじゃん、そんなこと
      イギリスの雑誌(メタルハマーだったかな?)の時も、同じ発言したことあったから、神バンドをこのメンバーで限定したのは初めての話じゃないしね
      ともかく、運営的にはこのメンバーが「神バンド」って認識なんだろう
      LEDAは編曲だのアルバム音源だの、あくまで裏方でのサポートであって「神バンド=ステージ演奏者」では無いという現状なんだろうね
      LEDAファンはそこら辺は割り切った方がいいよ

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  15. 昨年のdlはどうだった?とか、振付けは誰が?とかの質問に対する答えが無いよね。
    記事にした時に抜けただけかもしれんが。
    メールインタビューってより、いつものSUっぽいけどなぁw

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