Red Nightライブ・レポート:デーモンはまだ生きている
ホミサイドル・マニアック(2016年9月19日)
4月にウェンブリー・アリーナのエピック・ショーのあとでもそうしたように、俺たちの友人にして、これまでに招集された最もエピックなコンベンション・パネルの召集者である@DaeMetalが、BABYMETALの「やりたいことをやってみよう」ライブのものすごいお祭りを報告してくれる。
たぶん、指定されたゲートと席にたどり着こうとした2時間にわたる雨中における、日本の行列管理についての冒険や、失われた異文化かコミュニケーションの機会についてはスキップしても良いだろう。いずれにせよこうしたことは問題ではない。なぜなら、何ヶ月もの間ずっと、俺たちが約束してきたように、DOOMSDAYがくるからだ。
Red Nightは、BABYBONESの衣装を着たコバメタルが、お約束(写真撮影・ビデオ・ストリーミング禁止)、それからこのちょっとしたDOOMSDAYのデスマッチが進むのかについての戯言から始まった。女の子たちは、MCやアンコールなしでRed NightとBlack Nightを通して、2枚のアルバムの「メタル・メロディー」でもてなす。どのような順番で曲が演奏されるのかはフォックス・ゴッドしか知らず、(陰謀論者は電波系らしさを見せるだろうが[マニアック:ひっひっ])一度演奏された曲は二度と演奏されない。俺たちが良い子にしていれば、お祭りの最後に、史上最大の発表を共有するだろう。
俺たちはまた、コバメタルが呼ぶところの「クリスタルのネック・カラー」をドームに入場するときに受け取った。(実際にはこれは、透明なゴムで、リモートで点灯することができるLEDが埋め込まれたものだ。)コバメタルによれば、これは俺たちがヘッドバンギングするとパワーを蓄積するのだという。もし俺たちが十分にヘッドバンギングすれば、光のビームとして女の子たちにエネルギーを送り、彼女たちの戦いを手伝うことになる。
マニアック:絶対に俺にはこんなものを付けさせないからな。あの事件[訳注:首輪爆弾事件]は俺たちが育った場所の近くで起こったんだ。
戦場(すなわちステージ)自体は、強化した武道館のセットという感じだった。大きな違いは、3つの棺桶型の花道で、これはスタンドから20フィート(待て、俺は日本にいるんだから、7メートルか?)ぐらいのところまで伸びている。円形のステージの上には6枚の巨大なデジタル・スクリーンがあって、ものすごい効果のために使用された。撮影のために雇われたのが誰であれ、メタルものだ。後に知ることになるそれ以外の機能もあった。
装飾は、良くできた、おなじみの赤と黒のイコノグラフィーとなっていた。俺はコバの事務所の壁には、「シンプルにしておけ! この間抜け」の日本語版のポスターが飾られていると思い始めた。
Red Nightの音楽は、このツアーを通してのクロージング・ナンバーである"Road of Resistance"で始まった。オーディエンスは全員「着席」していた(つまり、ソールドアウトした観客はずっと立ちっぱなしだったが、物理的な座席によって、モッシュやウォール・オブ・デスは不可能になっていた)ので、これはとてもうまく行った。だからWODのクライマックスの代わりに、オーディエンスは3人の若いヒロインたちが、東京ドームの頂上に登場して仰天することになった。メインステージとジャンボトロン*(巨大スクリーン)の上には、ショー前に見てもまずそれと気付かない2番目の円形のステージがあった。だから女の子たちは、その若いキャリア最大のコンサートを、上空100フィート(30メートル)で歌うことから始めたのだ。
女の子たちは、スゥが「ウォーウォーウォーウォー」とオーディエンスに歌い始めさせるまでそこにいて、それからドキドキを引き起こす高い席から姿を消した。うまい具合に、ギターの神たちが「ウォーウォー」をギター演奏で続け、女の子たちは曲を終えるために地上に現れた。
つなぎの多くは新しくなっていたので、次の曲が何になるのかという謎が加わり、このようにしてこの夜の最初の驚きが密かに近寄ってきた。
Red Nightでは、これまでで最もラジオ向けの曲で、米国市場でまだ公式にリリースされていない唯一の曲、"Syncopation"が演奏された。
偶然だろうか? 誰にも分からない。この曲の振り付けはとにかく……そうだな、"Syncopation"というタイトルから、ミキコは何か特別なことをやろうと思ったのだと思う。何よりも、これはすぐれものであり、セット・リストにずっと含まれて欲しい曲だ。たぶん、グラミーの投票者たちが関心を持ち始めるのに間に合うように、西欧ではミュージック・ビデオ、そしてシングルとしてリリースされるかも知れない。
スゥは、ドームの一番上で"Amore"を歌ったが、ビデオ・スクリーンには、この曲における彼女のシンボルとなった、Yoshiki風の天使の羽根がスーパーインポーズされていた。この曲の間に、何がないのかに気付いた。内臓を揺るがすような低音だ。アリーナ・ショーでも、低音がキックインすると肉体的なセンセーションがあるのだが、それが今夜はなかった。たぶんこれはこの規模の会場の特徴なのだろう。俺には分からない(裏庭やダイブ・バーからアリーナやオペラ会場まで数百のギグに通ったが、俺がスタジアム・ショーに行ったのはこれが2度目だった)が、とにかくそれがなかったんだ。
"悪夢の輪舞曲"は、ステージの周囲を回転するスゥと神と共に武道館に通じた。たぶん、武道館の第2夜からこの方、俺が見たどのバージョンよりもしっかりと歌い上げたことは偶然ではないんだろう。
BLACK BABYMETALというカワイイ・小さなニューメタル・モンスターが大好きな者には、残念なお知らせがある。"4の歌"の紙芝居は、"おねだり大作戦"の終わりを宣言した。モアとユイは、(4のかたちをしたとても危険に見えるライト・セイバーと共に)同等に闇と光であるものとして生まれ変わり、パパからもうおねだりはしないのだ。
"Catch Me If You Can"は、興味深いひねりが加えられていた。いつも通り、「メタルゴッドのいたずら」で始まるのだが、女の子たちは棺桶型の花道の一番はずれで、ステージ下から登場する。3人が中央のプラットホームへ移動する間、通常のインタラクティブでお互いに絡み合ったダンスではなく、お互いから切り離された3分の1のステージでそれぞれが振り付けを続けた。「見〜つけた!」の後で3人は一緒になり、曲をトリオとして終えた。
Red Nightは、セット・リストに"ギミチョコ!!"と"Karate"の両方を組み入れることで、「グレーテスト・ヒット」のように思われた。素晴らしい瞬間があったのは、"Karate"の、オーディエンスに完全に照明が当てられ、ユイ、それからモアのクローズアップが巨大なスクリーンに表示される「みんなの声を聞かせて」のオーディエンス・シンガロングのところだ。はじめてこの夜、自分たちが何を成し遂げたのかを理解したかのように、二人の表情は信じられない、そしてうれしいという感情で満ち溢れていた。素晴らしい光景だった。
昨日、君たちの誰かが俺のところに近寄ってきて、BABYMETALが"Tales of the destinies"を演奏すると賭けていたら、君は今日、1,019円だけ金持ちになっていただろう。この世の最大のサプライズは、女の子たちと神バンドは、俺が十分に理由のある意見として、スタジオでしか演奏できないと考えていた、この非常にテクニカルな曲を完璧に演奏したのだ。神バンドは、その技量において真の神々であり、スゥのボーカルは完璧で、振り付けは非常に茶目っ気のあるものとなっていた。この演奏が、後々のためにキャプチャーされたことを本当に嬉しく思う。このバンドが純粋な才能によって構成されていることを否定しようがない証拠を与えてくれるからだ。
"Tales of the Destinies"に続いて、対となる曲、"The One: English version"が演奏された。これは、Black Nightにおけるアンプラグド・バージョンあるいは日本語バージョンへの可能性を残した。この曲がピラミッド型のUFOの中で空中を飛びながら歌われた横浜を超えるのは難しいだろうが、いくつか仕上げが加えられていた。曲の最後に、3人はそれぞれ、3つの棺桶型の花道の橋へ向かって移動するプラットフォームの上に立ち、オイルブラックのTHE ONEローブは輝く金色に変わっていたのだ。
ああ、そして俺たちのネック・カラーがすべて光ったんだ。もしこの同期された、一人一人の輝く物体に何ができるのかを、X-JAPANかレディ・ガガのショーで見ていたとしたら、少しがっかりしたかも知れない。X-JAPANは、君をすすり泣かせるような色付きのライト・ショーを実現するリスト・バージョンを使っている。たぶん、これは明日に期待するべきものかも知れない。
かくして、東京ドームのRed Nightはこのように実現した。いまだにちょっと信じられない。まだ意識があれば、Black Nightについても同様のまとめをしたいと思う。俺は東京のアングラ・アイドル・バンド(それにびしょ濡れの雨と息が詰まるような湿気を)を2週間、駆け抜けてきたので、もう限界に近いのかも知れない。コンサートの後で、俺は自分の電話をチェックして、帰国便のために、水曜に空港まで運んでくれる成田エクスプレスのチケットがあることを思い出した。だがコバメタルはDOOMSDAYを約束したので、たぶん俺はそのフライトに乗らなくても構わないだろう。
デーモンが文字通りこの世の最後に対する俺たちの目と耳になるようにフォックス・ゴッドに、たっぷりと祈ってくれ。
*デーモンは「メガトロン」と書いていたので、これを変えるのは辛かった。
▼元記事
Live Report from Red Night: Daemon’s Actually Still Alive
幕末の開国以来(いきなりw)、異国語に堪能な方によって日本は支えられ発展してきました。
返信削除感謝の言葉しかありません。
翻訳ありがとうございます。
1,019円?
返信削除あ、10ドル札のチップってことか