BAND-MAIDの初の英国ショーで俺たちが学んだ5つのこと
ルーク・モートン(2016年10月14日)
BAND-MAIDが初の英国ギグのためにロンドンになだれ込んできた。クレイジーだった。
10月12日(水)、全員女の子の日本のロック・バンド、BAND-MAIDが、ロンドン・タウンを散策していた。頭にあったのは一つのことだけ。支配だ。このバンドは、首都の500人収容のカムデン・アンダーワールドのコンサートで、初の欧州ツアーを開始し、ハマーは今後何が起こるのかという好奇心に負けて、チェックしに行った。言うまでもなく、これは素晴らしい一手だった。俺たちが学んだのは次のようなことだ……。
どういうわけか人気がある
フェイスブック・フォロワーが4万に満たないので、今夜のショーがどれくらい混み合うのかは測りがたかったが、Jロックのパワーを過小評価してはいけない。スペシャルVIPミーティング&挨拶を待って、会場の何時間も前から、カムデンのアンダーワールドの外には列ができており、女の子たちがステージに立つ午後8時頃にハマーが到着した時には、マーチャンダイズはすべて売り切れていた。欧州ツアーの初日に、英国のファンは蝗の群れのようにやってきて、目に入るものすべてを買ってしまった。何かがここで起こっている。
観客はロック・ファンだ
マンガコンでおびきよせる日本人女性は、音楽よりも美や文化のファンを惹きつけると思うかも知れないが、これはまったく当てはまらなかった。満杯の観客は、アンダーワールドで見るいつもの観客と同じで、ただもっと多彩だったくらいだ。パッチ・ジャケットを着た大人、ブラック・メタルのスパイク付きのアームバンドをしたティーンエイジャー、ポップ・パンクのシャツを着たキッド、そして派手な色の髪の奇妙な風景—これはロックの客で、雑然とした90分のセットですべての曲を貪るように取り入れていた。
これはBABYMETALじゃない
BAND-MAIDを見たら、すぐにBABYMETALのことを思い出すだろうが、これはそのままどちらのバンドに対しても大変な迷惑を掛ける。どちらのバンドにも共通しているのは、彼女たちが日本人で女性であるということだけで、これは両方とも英国人で、男性でギターを弾くというだけで、COLDPLAYをNAPALM DEATHにたとえるようなものだ。BABYMETALがずっとカワイイ、エレクトロニクス、それに(時に)ヘビー・ミュージックの滑稽な面をずっと強調するのに対して、BAND-MAIDはダーティなロック・バンドで楽器を演奏する。泣きのギター・ソロ、分厚いコーラスとパンチの効いたフック、彼女たちはGUNS N' ROSESのアティチュードとDEF LEPPARDの華やかさを備えている。ただしフロントの小鳩ミクのおふざけはしばらくして、少しパントマイムになってしまったが。
ギミックじゃない
OK、確かに彼女たちはメイド服を着ているが、それ以外には明らかに起こっている「フェイク」は存在しない。大げさなバックグラウンドも、大げさなステージ・ショーも、自分の指命を行わせるためにメイドたちを地球に送った神も何もない。自分たちがメイド服を着ているという事実にさえ触れなかった。ただそのまま受け取られていた。KISSはメーキャップをして、BAND-MAIDは制服を着る。それだけのシンプルさだ。途中で、ギタリストの遠乃歌波の髪を素早く直しに男性がステージに上がったが、それ以外は「ハンドラー」も「黒幕」も見えなかった。
彼女たちは実際には良い
18曲のセットリストの間、バーにちょっと行けるような退屈な時間はなかった(あまりにぎゅうぎゅう詰めだったので、そもそもバーにはたどり着けなかったというわけではない)。3枚のスタジオ・アルバムを持ち、薄汚い北ロンドンの会場の中で爆発するアリーナ・サイズのアンセムを通じて圧勝を収めるだけの、十分な才能と経験がそこにはあった。BAND-MAIDはこれまで英国できちんとしたショーで演奏したことはなかったが、観客のかなりの部分が、英語と日本語ですべての歌詞をシンガロングしていた。最前列で、十代の女の子たちと一緒に男たちが拳を掲げ、新しいお気に入りのバンドに合わせてチャントしていた。YouTubeで大ヒットした「Real Existence」と「Thrill」から、「Don't Let Me Down」の壮大なコーラスまで、明らかなエネルギーが感じられた。この人気が続き、女の子たちがまた英国に戻ってくるかは分からないが、この夏フェスで彼女たちを追いかけるのは素晴らしい行動になるだろう。
▼元記事
5 things we learned at Band-Maid's first ever UK show
これはビックリしましたと同時に翻訳にして頂いたことに感謝します。
返信削除それにしてもメタルハマーの記者さんはこのバンドがどういうものか非常に上手にまとめて言葉にしてくれていますね。
BAND-MAIDのファンがBABYMETALのファンと被っているというか(ユーチューブ動画で関連付けされていたこともあったみたいなので)BABYMETALファンサイトで取り上げられたりしても今ひとつの評価(当たり前だとは思いますけれど)、正直だれかファンサイト作ってくれないかなーと思ってます(それなら自分で作れとか言われそうですが金なし暇なしスキルも本当に無いです)。
BAND-MAID自身の発言はあれあれ~なところがありましたが、メタルハマーの記者さんのこの翻訳記事は彼ら自身が参考にできる素晴らしいものだと思いますし、一ファンとしてもそうなんだよね最初からこう言っとけば何の摩擦もなかったんだよなーと思いました。
追伸です。
返信削除アメリカ人のゴツいオヤジのリアクション動画でBAND-MAIDのスリルという曲をコークロック、ガンズっぽいねみたいな感じで評価してまして引っかかってた部分を解消できたところがあるんですが英語がわからないのでそれがただしいのかさえわかんないんのが泣けます。
スリルはいい曲だと思い少し注目していたけど、ライブで「もえもえきゅーん」
返信削除とかやってるのをみてげんなり。その上「世界征服」だの「バンドメイドという
ジャンルの確立」だのあきらかに直近に世界進出しているBMをバクって被せて
きている軽薄さで嫌になりました。
BMが世界での地位をある程度確立して、
歴史をつくったあとでオマージュとして被せてくるならいいけど、利用しようと
しているのが見え見えすぎです。魅力的な曲、バンドなのでもっとクールに
スキャンダルみたいな形で行っていればよかったのにと思います。
確かに、くるっぽ~ がやる「もえもえきゅーん」はいただけないと思います(苦笑)
削除せっかくのBAND-MAIDライブの疾走感を台無しにしてる気がして仕方ない、というか、モッタイないな、と。
やるならせめてインタビューの受け応えまでにして欲しい(笑)
ただ。
「世界征服」とか「ジャンルの確立」は、広い意味でポピュラー音楽を演るプロにとっては、普通は大きな声では言いませんが、目標の一つではあると思うのです。
たまたまパッと見や演っている音楽が似ているので、BABYMETALに被せてるとか、利用しようとしているとか感じる方も居られるとは思いますが、よく見聴きすると全く異なる方向性を持っているのはすぐ解ると思いますよ。
むしろ、そのような考え方はBAND-MAIDだけでなく、BABYMETAL側にも良い影響はもたらさないと考えますが、いかがですか?
音楽的と言うよりパンダを見に来たおじさん的な評論。
返信削除ギミックから正当な評価を受ける日が来ることを願う。