アルバム・レビュー:BABYMETAL—「Metal Resistance」
マイクル・スミス(2016年3月30日)
もし過去2年間における国際的な名声への堂々たる道を見逃したなら、BABYMETALについて学んでみよう。日本の十代の女の子のグループで、真面目なメタルヘッドにとってはこの上ない悪夢だ。もともとはアイドル・グループ、さくら学院のメンバーだった、BABYMETALは、ヘビー・メタルのジャンルと、悪名高い甘く過剰にカワイイスタイルの音楽である日本のアイドル・ポップを融合するサブグループとして始まった。もともとは期間限定で始まったが、バンド名を冠したファースト・アルバムがリリースされた時に何が起こっただろうか? BABYMETALはジョークではなく、基本的に無名の存在から、ビルボード・アメリカのワールド・アルバム・チャートのトップを飾り、世界中でツアーをソールドアウトにしてきた。そして今度は、セカンド・アルバム、「Metal Resistance」で世界を征服しようとしている。
ハイパーなアイドル音楽をメタルを混ぜ合わせてユニークなサウンドを創り出すというギミックは変わっていないが、より手際が良くなった。"Iine!"や"Doki Doki Morning"のような曲の、手当たり次第にトラップにかけるようなブレイクダウンや完全なアイドル・コーラスは再登場することはなく、メタルがまず中心になっている。こうしたものがなくなったことは、取り上げたものすごい数のスタイルで補っている。"YAVA!"は、レトロなギター・ポップの歌詞にキーキーするシンセと重いギターをおなじみの実験的なスタイルで融合しているが、"Awadama Fever"は、シンセによるブレイクビートの演奏でメタルをバックアップしており、より熱狂的でエネルギッシュなサウンドを曲に与えている。"Meta Taro"は、軍歌的なビートに、ケルト・メタルのスタイルを思わせるヴァイオリンを組み合わせ、"No Rain, No Rainbow"はシリアスで、これまでBABYMETALが取り上げたことがなかった種類の完全に信じられるロック・バラードだ。
これは様々なスタイルをカバーした一貫性のある作品で、BABYMETALの異なった側面を完璧に示している。アイドルの要素は実験のために後退したが、ポップなエッジは、スゥメタルのカワイイながらそれでいて驚くほどパワフルなボーカルによって、最もヘビーなナンバーにもコンスタントに存在している。もしスゥメタルの声に疑いを持つなら、"Karate"のエンディング部分やダウンテンポのエレクトロニカ=フュージョン・トラック、"From Dusk Till Dawn"を聴けば彼女の才能に確信が持てるだろう。このことは、シリアスになりすぎたり、暗くなりすぎたりすることを防いでいる。やり過ぎることなくメタルのあらゆるスタイルに完璧に取り組み、その音楽にはライブ演奏の本質を完全に捉えたエピックな感覚が常に存在する。「Babymetal」から相当な成長が見られ、そのことで「Metal Resistance」はさらに魅力的な作品に仕上がっている。
最初に経験した時にこそBABYMETALはものすごい冗談のように思えるかも知れないが、そのような形で見捨ててしまうのは信じられないほど馬鹿げている。ものすごく印象的なライブ・バンドを抱え、メタル・ジャンルに新たな息吹を引き起こすBABYMETALは、本当にユニークで、メタルをまったく新しい世代のリスナーに届ける役割を果たすバンドであるのかも知れない。確かに、多くの人が一緒にしてはいけないという2種類の異なったニッチを大胆に融合したバンドであり、英語ではなく日本語で歌うことでアピールが限られるかも知れないが、「Metal Resistance」をスキップすることは、大きな誤りだ。BABYMETALの世界征服の探求は本当に実現し始めた。
星5 / 5
▼元記事
http://renownedforsound.com/index.php/album-review-babymetal-metal-resistance/
BABYMETALは気づいた人が語らずにはいられなくなるバンドですよね
返信削除語ることで偏見のまなざしを向けられるリスクを取ってでも
この記者さんの言うように表面だけで否定するなんて勿体なさすぎる事に気付いてるから
翻訳いつもお疲れさまです!
BABYMETALは気づいた人が語らずにはいられなくなるバンドですよね
返信削除語ることで偏見のまなざしを向けられるリスクを取ってでも
この記者さんの言うように表面だけで否定するなんて勿体なさすぎる事に気付いてるから
翻訳いつもお疲れさまです!