BABYMETAL―METAL RESISTANCEレビュー
デヴィッド・シローン(2016年4月8日)
2014年の国際的なスマッシュ・アルバム、「Babymetal」に続く、BABYMETALの「Metal Resistance」は、その「エピック」のレベルを100倍アップした。これはBABYMETALのコンセプトの新バージョンであり、ソールドアウトした世界ツアー、雑誌の表紙、数多くのメタル・フェス、そして伝説のロック・ミュージックの神々たちとの写真などがある。(ああ、そうだ、POP!のフィギュアもあった。)このアルバムのプロダクションの要素には自己認識が重ねられており、これはバンドの「カワイイ」個性を好む自分とシュレッドを楽しむためにカワイさを我慢している異なったファンを満足させようという明らかな取り組みである。
BABYMETALのファースト・アルバムは、"ド・キ・ド・キ・モーニング"から"ヘドバンギャー!!”、"イジメ、ダメ、ゼッタイ"まで、BABYMETALが何者であるのかについての、高度に練られた声明となっており、ボーカルの個性の中心は、明らかにかつ臆面もなく若さとカワイさに置かれ、激しくダークなヘビー・メタルの上に完璧にバランスが取られている。「Metal Resistance」は、思春期の不確かさをすべて裏切り、そちこちで偉大さを伝えるばかりでなく、生長の苦痛や実験の重みの下で、何度も揺れる。
BABYMETALのスターたちは、実際、成長しつつあり、スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルが、文字通り「ベビー」を持てるようになる。それでも、この3人の女の子たちは、どの曲でも全力を出し切っており、その献身と才能こそが、BABYMETALのファンが献身的である一番の理由なのだ。オープニング曲の"Road of Resistance"と"Karate"は、激しいリフの波とスゥメタルのパワフルなボーカルでリスナーを次々と襲う。むしろ、このアルバムはスゥメタルの成熟しつつあるボーカルの強さをものすごく示しているものであり、"Amore"や"No Rain, No Rainbow"のようなバラードでは、さらに伸びを見せている。
強力なびっくりトラックは、“Sis, Anger”で、黙示録からの一節、「小羊がその七つの封印の一つを解いた時、わたしが見ていると、四つの生き物の一つが、雷のような声で(「きたれ」と)呼ぶのを聞いた」から始まり、目が溶けそうなギターと、モアメタルとユイメタルによる、これと最も対照的なコーラスが始まる。これは次のコンサートでは、さらなる装備が必要になる溶岩でどろどろのモッシュ・ピット・ナンバーだ。"YAVA!"は、普通のBABYMETALファン("ギミチョコ!!"が最高のナンバーと考える人たち)向けのトラックで。メタルの上にたっぷりと砂糖がかかっているのが好きな音楽ファンにはすてきなおもてなしだろう。
それ以外の曲について…
"あわだまフィーバー"は、ポップなコーラスが早すぎて、4分間の反復的なマシン・トラックのドラムスがある場合には、ピークが早くに来すぎて、楽しみを奪っている。このアルバムではあまりに多くの素晴らしい音楽性があるため(バッキング・バンドは、女の子たちと同じくらい、メタル・ファンを興奮させるだろう)、何度か試した上で、スキップするようになってしまった残念な曲だ。"Meta Taro"は必要のないスピードを落とすアンセムで、2度聞いたら、代わりに"マイ・トトロ"と歌うようになってしまった。(スゥメタルの素晴らしい歌唱を別にすれば)"No Rain, No Rainbow"は、BABYMETALをLATETEENMETAL(コーヒーを飲む10代メタル)に変えてしまおうという残念な試みだ。そしてこれはメタル・キッチンにコックが多すぎることも最も明らかな証拠でもある。パワー・バラードは誠実さと本当の苦しみが必要であり、若々しい情熱や努力では本物にできない。これはオタクがサイリウムを掲げ、外でメタル・ファンがビールを飲むために休むコンサートの部分だ。"Tales of the Destinies"はプログレッシヴ・ロックのテクニックを見せびらかすナンバーで、BABYMETALの魔法よりも、バンドの信頼性に関わるものだろう。素晴らしいボーカルだが、ああ、底に届くのは大変で、この曲ではすっかり疲れてしまって、ヒットポイントがなくなってしまった。
「Metal Resistance」は、「現象としてのBABYMETAL」の声明であり、文句を別にすれば、「ビッグになるか、家に帰るか」の縮図であるアルバムだ。次に何が来るかワクワクしているし、エンディングの"THE ONE (English version)"は、ボーカリストと、「Metal Resistance」の他のバラード曲を叩き消すようなマテリアルの素晴らしいコンビネーションとなっている。優雅で、正確な作曲と歌唱は、"The One"を傑作に仕上げており、アルバムを終えるには素晴らしい選択だ。
▼元記事
http://jrock247.com/2016/04/babymetal-metal-resistance-review/
あわだまはライブ動画を見てから改めて聞くと180度印象が変わる不思議な曲。
返信削除確かにおっさんの歌うパワーバラードとベビメタのパワーバラードはベクトル自体が違う感じ。
返信削除どっちも好きだが
最後の行の「あるアムを終えるには・・・」は
返信削除「アルバムを終えるには・・・」でしょうか???
見当違いでしたら知識不足で申し訳ありません。。。
まぁ、すぅはまだ18歳と若いから、どうしてもこういったバラード系に深みを与えるのはまだちょっと難しいかもね。
返信削除けど曲自体は凄くいいから、もう少しすぅが歳を重ねたら間違いなく、もう一段階上のレベルの曲へと深化するだろうと思うね。
まぁ、すぅはまだ18歳と若いから、どうしてもこういったバラード系に深みを与えるのはまだちょっと難しいかもね。
返信削除けど曲自体は凄くいいから、もう少しすぅが歳を重ねたら間違いなく、もう一段階上のレベルの曲へと深化するだろうと思うね。
ベビメタ(とメイト)は曲ともに成長するって事はまだ知らないらしい。
返信削除ご指摘ありがとうございます。誤字脱字は世の常ですので、何かありましたらコメント欄にご指摘下さい。修正いたします。
返信削除秘蔵の曲だったNRNRだが度々批判されてしまうね。
返信削除BMが初めて産声をあげてからもう6年もたつのに未だにBMの本質を理解していない。BMは音楽ジャンルにメタルを使用する歌劇団だよ。音楽だけで判断してはいけないグループ。楽曲の間に小芝居風の動きもちゃんと入ってるでしょ。演出すべて含めての評価をしないとフェアじゃないよね。
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