2016年4月4日月曜日

[The Metalist] アルバム・レビュー―「Metal Resistance」

「The Metalist] アルバム・レビュー―「Metal Resistance」

トリスタン(2016年4月1日)




幾分かは事件ともいえる、BABYMETALの権力への階段は、特に興味深い物語となっている。タレント・ショーの残滓から創り上げ、プロデューサーがミュージシャンで構成されるバンドと、3人のいまではアイコン的な女の子たち、スゥメタル、ユイメタル、モアメタルを集めた。デビュー・アルバムをリリース後、バンドは世界中をツアーし、多くの人々が夢見るよりももっと大きな観客を集め、最も尊敬されているメタル・エリートの一部から支持を受けているように思える。そしてメタル・レジスタンスに加わるために掲げられたフォックス・デーが訪れた。

デビュー・アルバムで経験を積み、BABYMETALは「Metal Resistance」でよりハードになった姿を示すために戻ってきた。BABYMETALの爪が鈍くなったと信じている者に対して、オープニング曲の“Metal Resistance”は、現代における最も変わったメタル・バンドの一つとしてのBABYMETALの存在をものすごくかっこよく示すものとなっている。英国のDRAGONFORCEの名手、ハーマン・リとサム・トットマンを含む、多彩で素晴らしい演奏家による音楽スタイルをフィーチャーしている。アルバムを通じてプレイヤーが自分の楽器を素晴らしく奏でている事実は、彼らがスピードばかりでなく、正確さにおいてどれだけものすごいのかを示している。

私の隠喩的な頭をかかせることになった例もある。"Awadama Fever"のような曲は、ほとんどジャングル・スタイルのビートを特長としており、バンドのサウンドを産業ロック領域で捉えることが出来る。興味深いアイデアだが、悲しいかな、スタジアム曲の可能性がある"Karate"のようなナンバーに比べると失敗に終わっている。"Karate"ではBABYMETALの真骨頂、作曲力が前面に出ている。「Metal Resistance」のものすごい量の実験は望ましいが、"YAVA!"のスカ・トランスのスタイルは、平均的なコーラスに対してこのトラックを価値あるものにする上で貢献している。それでも、"Meta Taro"でフォークの領域に進むちょっと前に、このブレイクの部分は、ベビーメタルヘッドをヘドバンさせるだろう。もちろん、ちょっとプロパガンダ音楽のように響く、バンドのシグネチャーであるJポップのしるしが刻まれている。

でもそこで終わるわけではなく、ほとんどBRING ME THE HORIZONのように響く間奏曲、“From Dusk Till Dawn”は、場違いのように響くかも知れないにせよ、その前に置かれたものを補っている。BABYMETAL最大の諸刃の剣は、その折衷的な音楽の性質である。より頑固なメタルヘッドが認めないかも知れないジャンルを一つにまとめながら、なおBABYMETALの発明は欲しくなるものだ。境界線のプログレッシヴ・メタル、"The One"は、ぴったりと合ったエピックなラスト・ナンバーとなっている。デビュー・アルバムだったカワイイ声明に続き、「Metal Resistance」は真の狂乱と無限に思える作曲の貢献を活かし、バンドはよりハードに、より速くなって戻ってきたが、最終的にはより良いものだろうか。疑いもなくファンが楽しみ、俺のようなださい野郎を振り向かせ始めたアルバムだ。

▼元記事
http://themetalist.net/album-review-babymetal-metal-resistance/


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