[Entertainment Weekly] BABYMETALがポップ・メタルを米本国へ届ける

BABYMETALがポップ・メタルを米本国へ届ける
日本のメタル・アイドル・スターが今週西海岸ツアーを開始

ジェシカ・グッドマン（2016年7月12日）




日本のメタル・アイドル・バンド、BABYMETALは2014年にバンド名を冠した「Babymetal」をリリースして以来、ヘビー・メタルの世界を駆け抜けてきたが、コルベールに出演して米国のテレビでデビューを飾ったのはこの4月のことだった。以来、そのセカンド・アルバム、「Metal Resistance」は50年以上の間で日本のバンドとして最もチャートに高くランクされたアルバムとなり、火曜日には西海岸を訪れる三度目の米本国ツアーを開始したところだ。

三人のティーンエイジャーたち、すなわち中元すず香（スゥメタル）、水野由結（ユイメタル）、そして菊地最愛（モアメタル）で構成されるBABYMETALは、日本のレコード会社の幹部でありプロでユーサーであるコバメタルの頭脳の産物であり、フォックス・ゴッドから霊感を与えて生まれたと神話化されている。BABYMETALはJポップとヘビー・メタルを融合して、キャッチーで、熱狂的で、ヘッドバンギングな曲を創り上げた。このような曲はロブ・ゾンビや、シンガーのロブ・ハルフォードが来週、2016年オルタナティブ・プレス・ミュージック・アワードでBABYMETALと共演するJUDAS PRIESTといったファンを魅了している。

今年、エンターテインメント・ウィークリー（以下「EW」）は（通訳経由で）BABYMETALと同席し、アメリカを席巻していること、そしてメタル・ヒーローであるMETALLICAとの出会いについて話を聞いた。

EW：コルベアのレイト・ナイトへの出演でセンセーションを巻き起こしました。この経験はどういったものになりましたか？

モアメタル：翌日には移動する予定だったので、飛行機に乗ったらスチュワーデスさんがすぐに私たちが誰か分かったみたいで、お菓子やスナックをたくさんくれました。とてもうれしかったです。

EW：あれはアメリカでも最高の瞬間の一つで、本当に多くの新しいファンの目に届くことになりましたね。

スゥメタル：出演してから本当にたくさんの反応があって、うれしいしびっくりしています。ロサンジェルスに行ったときに、街を歩いていたら、何人かの人たちが私たちを認めてくれました。その後で米国ツアーを始めることになっていたので、チケットがすぐに売り切れたんです。

EW：今年はものすごい年だと思います。「Metal Resistance」が米国でトップ40、英国ではトップ20入りしました。2014年にファースト・アルバムをリリースしてから何が変わりましたか？

ユイメタル:ここ2年ほど、私たちは日本と海外のいろいろな場所をツアーして回ったので、次のレベルへと成長していると思います。同時に、あらゆる場所で知られるようになったので、ツアーしながら違いを感じます。それから、50年ぶりにビルボードのトップ40入りした日本のアーティストになったのはすごいと思います。びっくりしました。

EW：メタル・シーンの他のバンドの反応はどうですか？

スゥメタル：メタル・バンド、それにメタル業界からの反応はまずポジティブなものです。感謝しています。びっくりしたのは、JUDAS PRIESTさんにお会いしたときに、皆さんが私たちのことを知っていたことです。"ギミチョコ!!"を知っていて、曲に合わせて踊り始めたんですよ。

EW：これほど成功を収めたメジャーな女性メタル・グループはありませんでしたが、あなたたちの曲には女性的な面があります。音楽を創るときにそれを意図しているんですか？

スゥメタル：私たちは女の子で、女性的なので、当然そのことは音楽に入ってきますけど、同時に美しさや女性らしさや日本文化のJポップを音楽に加えることでユニークな音楽にしています。時々、メタルはとても男性的になりがちですけど、私たちのメタルはダンスとヘビー・メタルを一つにしたものですので、全部を一つにするととても違った種類の音楽が出来、その女性的な面が、さらにユニークさを増すことになっています。

EW：振り付けやダンスに惹きつけられる人が多いようですが、ダンスの経験は？　振り付けは誰が？

モアメタル：私たちはBABYMETAL結成前から踊っていましたが、最初はメタルのヘッドバンギングの動きは良く知りませんでした。はじめてヘッドバンギングしながら"ド・キ・ド・キ・モーニング"を試したとき、それから数日むち打ち症みたいになりました。

EW:バンドの結成前からメタルのファンでしたか？

ユイメタル：BABYMETALの前はメタルのことは良く知りませんでした。もっとポップな音楽やアニメの音楽を聞いていました。でも、BABYMETALを通じて、ヘビー・メタルだけじゃなくて、他のジャンルへの扉が開かれました。

EW：今とても気に入っているバンドやアーティストはいますか？

スゥメタル：METALLICAさん、BRING ME THE HORIZONさん、LIMP BIZKITさんです。

EW：メタルとポップを融合するというアイデアはどこから来たのですか？

スゥメタル：フォックス・ゴッドが召喚したものであり、フォックス・ゴッドが三人の女の子を選んでBABYMETALにし、その使命を果たさせるのです。フォックス・ゴッドだけがなぜそういうアイデアを持ったのかを知っています。

EW：共演してみたいアーティストはいますか？

スゥメタル：METALLICAさんです。3年前に初めてMETALLICAさんのメンバーの人に会ったのですが、当時はそれほどメタルのことを良く知りませんでした。実際、METALLICAさんのライブ・コンサートが、私たちが見た初めてのヘビー・メタルのコンサートだったんです。ステージに上がる前にMETALLICAさんと会って、その時は、「ああ、すごくナイスで優しいおじさまたち」と思いました。でもステージに上がったとたん、エネルギーとオーラが本当にものすごくて、私たちは感動したばかりでなく、本当に心に入ってきました。METALLICAさんのメタルが本当に分かったんです。あれは素晴らしい出会いでした。

EW：アメリカのショーで一番ワクワクしていることは？

スゥメタル：これは私たちにとって三度目のアメリカ・ツアーですが、とてもワクワクするものになっています。過去の二回のツアーよりももっと多くの都市を訪問します。コルベアのあとで、より多くのファンが会場に来てくださるようになったので、お会いするのが楽しみです。それから、BABYMETALのことを少しだけ知っていると思うので、とてもエキサイティングなライブをやります。私たちの目標は、BABYMETALが好きになり始めたばかりの人たちをびっくりさせることです。セカンド・アルバムが最近出たばかりなので、コンサートを通じて、お客さんと一緒に曲を育てていきたいと思っています。

▼元記事
Babymetal bring pop-metal stateside