2017年6月1日木曜日

[Tokyo Girls Update] 放課後のスーパースター:小さくして芸能界入りしたアイドルたち

放課後のスーパースター:小さくして芸能界入りしたアイドルたち

シャルル(2017年5月29日)






スーパースターはしばしば高い水準に従い、その才能と、おめかしで洗練された外見に対して評価される。だが日本では、これは必ずしも真実ではない。幼い少女たちが芸能産業へと旅立ち、十代にすらなる前に、ステージと脚光を浴びるようになることもまれではない。若さと純粋さという考えは、しばしば女学生というモチーフへと発展し、これは学生服に基づく衣装と青少年の思いを反映するセンチメンタルな歌詞に代表される。

日本では、若いアイドルというコンセプトは珍しいものではなく、ファンが知ることができ、長年を書けてそのスキルを向上するのを見ることができることから、暖かい愛情を持って見守られる。

多くは、小学生の頃からスタートし、大人になっていく中で、そのまま続けてスポットライトの中へと育っていく者もいる。

この日本の芸能産業の文化は、適切であるかどうかについての倫理、そして激しいビジネス環境の中で若いアイドルたちが向き合わなければならないプレッシャーに関して、議論なしという訳にはいかない。だが、この時点で日本のアイドルは、若い才能が成功することができる環境を作り出した独自のユニークなジャンルを形作ってきたとは言えるだろう。

これがどんどん広がって行くにつれ、より多くの子供たちがメディアで見たロール・モデルのあとを追うようになり、自身がアイドルになりたいというトレンドが生まれた。

ハロー・プロジェクトが2002年に小学生限定のオーディションを発表したとき、3万人近い少女たちが応募し、15人が選ばれて「ハロー・プロジェクト・キッズ」になった。一番小さかった萩原舞は、事務所入りしたときには6歳だった。ハロー・プロジェクト・キッズは最終的に、ハロー・プロジェクト傘下で大きな成功を収めたグループとなるベリーズ工房と℃-uteを結成することになる。

どちらのグループも少なくとも10年間活動し、2015年にBerryz工房が無期限の活動停止、そして℃-uteが2017年に解散を発表した。10年以上に渡ってこの二つのグループの成長を見てきた長年のファンは、メンバー自身と自分たちの長い旅路をフルに評価し、振り返ることができた。

さくら学院は、まず小学生から中学生の年齢の少女からなるグループである。グループ全体が学校のコンセプトに基づいており、メンバーは制服とユニットとして機能する課外活動を持つ学生として描き出される。世界的な現象となったBABYMETALがさくら学院から生まれたことはご存じだろうか? ユイメタル、スゥメタル、そしてモアメタルは、まださくら学院のメンバーだった頃に、「重音部」に参加した。このグループは、予想外に世界中でものすごい存在になった。メンバーの若い年齢、そしてヘビー・メタルとJポップというエキサイティングな組み合わせが一つになることによって、ファンによる複雑だが圧倒的な反応が得られた。とにかく彼女たちはインパクトを与え、奇妙な新しいエネルギーを、より年長のアーティストが一般に支配的であるジャンルにもたらした。

若狭の地から、大衆にアピールする多くの女性アイドル・グループの貴重なクオリティーはそれほどのものなのだ。これは純粋さと可愛さがプロデューサーたちによって売りに出されている日本の音楽産業独自のものだという議論もある。アイドルに関しては、事前にパッケージングされたスターという質よりは、オーディエンスが感情移入することができる隣の家の女の子的な質に焦点が当てられている。女の子たちはアマチュアとしてスタートし、経験を積んだプロへと成熟していく姿を見るという満足をファンに与える。

研修生システムはアイドル・ビジネスの特徴的な点であり、多くの若いタレントにとって、踏み台となっている。多くの芸能事務所が、向上心に燃えるタレントを採用し、研修生プログラムへ参加させ、そこでデビューの機会を得るために歌唱やダンスを学ばせる。デビュー前に相当な人気を得ることもあり、その成功を応援し始めるものすごい支持者としてファンを獲得する。AKB48は、メイン・メンバーと共に研修生を長らくプロモーションしており、自身の劇場でのパフォーマンスの機会を与え、年次の総選挙に参加させている。

今日まで、アイドル・グループは、音楽スタイルであれ、平均年齢であれ、あらゆる方向にその境界を広げてきた。日本は自分に忠実であることを避けたことがないので、この若いアイドル文化は、海外の人間の興味を引き続ける現象の一つに過ぎない。BABYMETALのような十代のアーティストがそのパフォーマンスと共にもたらす純然たる力を見れば、このようなフレッシュなアーティストたちが年齢の境界を壊し、高校を卒業する前に名声を獲得する姿を見ることは示唆に富む。

▼元記事
Afterschool Superstars: Idols Who Enter Showbiz at a Young Age





3 件のコメント:

  1. 「早熟の天才」への信仰は世界的に珍しくはない、
    欧米でも古くはシャーリー・テンプルから最近の
    コニー・タルボット、グレース・ヴァンダーウォールまで。
    研修制なり育成機関なり、コンプライアンス固めつつ
    いっそオープンにしてしまえというのはそう悪い話じゃないだろう。

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  2. キチンと分析されている記事(完成品ではなく過程を楽しむなど)を久しぶりに見た気がします。

    こう言うお手軽さが主流(権利、メディアを独占)と成り、質の低下が著しい(本格化は活動し辛い)と言う問題はずっと残るんですけどね。

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  3. アメリカもディズニーチャンネルのティーンアイドル出身のアーティストが多いじゃん。マイリー、セレーナ…他にも沢山。

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