2017年8月6日日曜日

[JaME World] BABYMETAL@ショアライン・アンフィシアター、カリフォルニア(ライブ・レポート)

[JaME World] BABYMETAL@ショアライン・アンフィシアター、カリフォルニア(ライブ・レポート)

ジュリア・ワン(2017年8月4日)






BABYMETALがマウンテン・ビューの観客を動かす!

6月に、BABYMETALがアメリカのメタル・バンド、KORNのSerenity of Summerツアーで、Stone Sour、Yelawolf、それにIslanderと共に複数のショーに参加した。このツアーのそれ以前のショーと同様に、6月22日にカリフォルニア州ショアライン・アンフィシアターに集まった観客の大多数は伝統的なアメリカン・メタルのファンだった。その特徴は、入れ墨、バイカー・ジャケット、チェーン、タバコ、それにビールだ。

それでも、モッシュ・ピットの最前列には「カワイイ・メタル」トリオのための献身的なファンがモッシュ・ピットの最前列にいた。こうしたファンの多くは、KORNとのBABYMETALのツアーを夏休みの間追いかけて、アメリカの各都市をドライブしていた。

白衣と白塗りの亡霊のような姿のグループである、BABYMETALのバッキング・バンド、神バンドがステージに上がり、大きな歓声を受けた。観客の多くはバックアップ・バンドはBABYMETALでないことが分からなかったが、それはすぐに正された。

荘厳な女性の声が、ヘビー・メタルの魂を取り巻く神話の紹介を語り、「BABYMETALとのメタル・レジスタンスの時は来た」と宣言して終わった。これを受け、神バンドがオープニング・ソングの"BABYMETAL DEATH"の演奏を開始し、ドラムのヘビーなビート、一つ一つが観客から「ヘイ」という叫び声を呼び起こした。

ファンに召喚されたように、スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルが、黒い名前入りのタオルを被り、完全に揃って、ステージ脇から登場した。それから彼女たちはタオルを脇に放り出すと、フォックス・サインを高く掲げた。繰り返される、女の子たち一人一人、それにグループを紹介する歌詞で区切られるダンス・シーケンスが続いた。

次に"ヤバッ!"が続いた。ユイメタルとモアメタルが滑らかなダンス・ムーブを演じる中で、スゥメタルのクリアーでパワフルな声がアンフィシアターを満たした。女の子たちのエネルギーと熱意は感染性があり、観客はジャンプし、ダンスし、ヘッドバンギングした。曲が終わるとBABYMETALがちょっとステージから離れ、神バンドがスポットライトを浴びるチャンスを与えた。観客の歓声からも、バッキング・バンド自身にもファンがいることは明らかだった。

楽器奏者たちのソロが終わると、BABYMETALがアップビートな"Catch Me If You Can"で跳ねるように戻ってきた。灼熱の太陽が、彼女たちのエネルギーを搾り取るだろうと思われていたかも知れないが、彼女たちは疲れた様子を見せなかった。エネルギッシュなダンスと明るい歌が数分続いたあと、女の子たちが再びステージから離れた。

"Catch Me If You Can"の最後の数音が消える間もなく、観客のお気に入り、"メギツネ"のイントロがスピーカーから響き始めた。「ヘイ! ヘイ! ヘイ!」のチャントが観客から上がり、音楽のビートに合わせて、拳が掲げられた。白い仮面と着物に似た黒と赤の羽織り物を着て、BABYMETALがステージに戻ってきたが、これはすぐに脱ぎ捨てられた。神バンドがバッキング・トラックの上で演奏を始めた瞬間、サウンドとアクションが爆発し、会場を席巻した。ファンはBABYMETALのダンス・ムーブを真似し、スゥメタルが「ジャンプ! ジャンプ! ジャンプ!」と煽ると、激しく、高くジャンプすることにエネルギーを注いだ。

山のようなジャンプが"メギツネ"のハイライトだとすれば、コールアンドレスポンスが"Karate"のハイライトだった。曲の途中のMCで、スゥメタルが観客に自分に続いて「ウォー・ウォー・ウォー」と歌うよう励まし、観客はその通りに歌った。その反応に感動して、「You are amazing!」(みんなすごい!)とスゥメタルが観客を讃えた。

セットの最後の曲、"ギミチョコ!!"は、BABYMETALの楽しい面を前面に押し出した。スゥメタルがチョコが大好きだが、体重が重くなるのが怖い女の子の葛藤について歌うと、ユイメタルとモアメタルがその周囲で踊り、銃で撃ったり、チョコを食べたりするまねをするアクションを行った。客のほとんどは、曲の実際の意味を理解しなかったろうが、キャッチーな擬音は確かに観客の頭に残ったろう。

コンサートの最後に、スゥメタルが中央の足場に、モアメタルとユイメタルがその脇の足場に立って、スゥメタルが期待するように「We are!」と叫んで、観客ともう一度やりとりをした。観客が「BABYMETAL!」と叫んだ。このやりとりを数回行って満足すると、三人の女の子たちは足場から飛び降り、マウンテン・ビューの観客に別れを告げて、手でフォックス・サインを掲げてスタイリッシュにステージを降りた。

ショーを通じて、ヘッドバンギングを行ったり、拳を振ったり、大声で叫ぶと行った伝統的なメタルのアクションと、メタルらしさを残しながら、アイドルの完全性という幻想を解くことなく、注意深く動きを振り付けられたカワイイ・グループが融合する様を見るのは面白かった。これは前座としてのセットだったので、BABYMETALがステージにいたのは35分ほどで、曲の本のさわりしか演奏できなかった。観客、特に前方の熱心なファンはもっと多くを求めたまま残された。「でも構わない」とファンの一人が言った。「数日後にはワシントンで彼女たちを見るからね!」

セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. ヤバッ!
03. Catch me if you can(バンド・イントロ付き)
04. メギツネ
05. KARATE
06. ギミチョコ!!

▼元記事
BABYMETAL at Shoreline Amphitheatre, California




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