2018年7月13日金曜日

[Daily Star] 変わったメタルのジャンル

[Daily Star] 変わったメタルのジャンル

ワシク・ハサン(2018年7月5日)






メタル音楽は流砂のようなものだ。気に入らなければ完全に避けるだろう。いくつか気に入ったものがあれば、気付く前に、発音できない名前のバンドを聴いているだろう。流砂のように、ヘッドバンギングを始めている頃には深みにはまり、最も奇妙な曲に囲まれているはずだ。

このような曲がどこまで奇妙なものになれるのかを強調するために、この記事を通じて私はいくつかのフェイク・ジャンルを含めることにする。どれがフェイクか当ててみて欲しい。すべて正解できれば、デイヴ・ムステインが君の夢に出てきて、優しく抱きしめてくれるだろう。

KAWAII METAL:アニメに次いで、日本が世界に与えた二番目に素晴らしいものだ。カワイイ・メタルはJポップとヘビー・メタルの演奏のフュージョンとして機能する。最初のカワイイ・メタル・バンドはBABYMETALだ。これはソリッドなヘビー・メタルを演奏するバッキング・バンドと共に、日本語で歌うヴォーカリストのグループだ。この組み合わせがうまく行くとは思わないだろうが、そうではない。たぶん、これは強烈なヘビー・メタルと女の子たちの声のコントラストによるものかも知れない。そうでないかも知れない。これは永遠の謎だろう。

スラッジ・メタル:これはおそらくこのリストでは浮いているだろう。スラッジ・メタルは他のジャンルのほとんどよりも遅く、ずっと目立ったベースをより強調している。従って、曲が自然に流れるグルーヴがある。ソロでさえ、ファンキーなヴァイブを保っている。本当にメローなメタル体験をしてみたいなら、KYUSSをチェックしてみてくれ。

ブラック・メタル:大量の"Distortion"、ブラスト・ビートのドラミングは、このジャンルに共通する要素の一部だ。ただしブラック・メタルを他のジャンルと本当に分けているものは、そのテーマがどれだけ暗いかだ。磔にした魔女の火刑(VENOM、"Don't Burn The Witch")から夜の無実のものの殺害(VENOM、"Countless Bathory")まで、この音楽は時にとても描写的になる。「反キリスト的」であるとして嫌う人々がいるのも不思議ではない。

パイレーツ・メタル:海賊とメタル—天国で創られた組み合わせだ。メタルと海賊はこの本来の傲慢さを持っており、従って両方がピッタリ合うのは不思議ではない。この完璧な例がALESTORMだ。そのエレクトリック・ギターは、アコーディオンやフィドルとピッタリと調和する。歌詞は略奪、難破、そしてもちろんラム酒について歌っている。次の「パイレーツ・オヴ・カリビアン」映画のサントラにならないなら、俺はとても頭にくるだろう。

ロボット・メタル:幸いなことに、このジャンルはサウンドの通りだ。ひどく歪んだロボットのようなヴォーカルは、機械が支配する暗い未来について語っており、「ターミネーター」が現実になったような感じだ。ヘビーなギター・リフはしばしばテクノ・チューンが伴う。ドラミングも狂ったようなリズムをセットする。あまりに速いので、ロボットしかこの激しいペースについていけないだろう。最高のロボット・メタル・バンドの一つであるWireless Circuitryもテーマに合った面白い歌詞を持っている。俺のお気に入りの歌詞の一つが「輝く目で私は汝を呼ぶ、これが人類の終わりである」だ。面白い。

アンブラック・メタル:これはブラック・メタルのテーマに怒り、「火には火を」というフレーズを心に抱いた責任感のあるクリスチャンによって始まったと考えられる。そのスタイルはほぼブラック・メタルと同じだ。同じような歪んだリフ、同じようなグロウルによるヴォーカルがある。ただ今度は、ヴォーカルが神をたたえ、サタンを非難する。その逆ではない。だが、ほとんどの場合、彼らはお互いから離れており、お互いに対して受け身で攻撃する。

デスン・ロール:誰かが「ロックは死んだ」というたびに、この連中は怒り狂う。その目には、自分たちがロックを救ったばかりでなく、死を加えることでより良いものとしたと映る。ドラミングはしばしば遅く、ロックンロールを思い出させるが、叫ぶようなギターソロは、死を思い出させる。一瞬にして音楽がそのアイデンティティーを変えるので耳は混乱するだろう。少なくとも結果はとても楽しい。このカテゴリーに合うバンドはENTOMBEDだ。その曲、"left hand Path"の最初のソロを見て欲しい。たいしたものだ。

ドローン・メタル:これが地獄の炎を振らしている遠隔操作のドローンを期待しているなら、失望させて申し訳ない。ドローン・メタルは、実際にはドゥーム・メタルのサブジャンルで、そのサウンドの大きな特徴は、一部の音符が長くブーンと唸り続け、曲のテーマを定める点にある。この世のものならざるヴォーカルがギターの歪んだドローンから飛び出してくるこのサウンドは、これまで聴いてきたものとは間違いなく異なったもののはずだ。特に不気味な曲は、Sunn O)))の、“Big Church [megszentségteleníthetetlenségeskedéseitekért]"だ。ああ、これがこの曲の本当のタイトルだ。括弧の中の部分は、最も長いハンガリー語の単語の一つだ。

ヘッドレス・メタル:KISSのステージ美学が気に入っているなら、ヘッドレス・メタルも気に入るだろう。音楽的には、他のヘビー・メタル・バンドと変わらないが、本当に受けているのはその装いだ。ステージに全メンバーがマネキンの頭を被って出てくるという自分たちの公演にプライドを持っている。なぜそうしているのかは誰も知らないが、音楽に合わせてヘッドバンギングしているのを見るとびっくりする。ショーのクライマックスは、セットの終わりにヘッドバンギングがあまりに強烈になるので、頭がなくなるところだ。文字通り。

このリストが、実際メタルがどれだけ多様性に富んでいるのかについて、開眼してもらえる役に立つといいのだが。残念ながら上野ジャンルのいくつかは実際には存在しない。ロボティック・メタルとヘッドレス・メタルは作り物だが、メタルの世界に加えるならとても素晴らしいものだろう。だが、少なくとも誰もパイレーツ・メタルを俺たちからは奪えないぞ。

▼元記事
Weird metal genres







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