BABYMETAL:Metal Resistance (2016)
メタルは幅広いジャンルで、一般に、メタル・サウンドに親しみがなかったり、感心していないリスナーを驚かせるものだ。確かに、多くのメタル・バンドは騒がしいノイズ、攻撃的なドラムス、そして叫ぶエレクトリック・ギターの組み合わせを提供するが、デス・メタル、スピード・メタル、パワー・メタル、そしてパイレーツ、バイキング、あるいはトロールのようなより難解な形式さえも含む、あらゆる種類の具体的なサウンドに分かれる。このリストに加わるのが、日本のバンド、BABYMETALが基本的に発明した最新のメタル・ジャンル、カワイイ・メタルだ。このバンドは7人(原文ママ)のミュージシャンと3人のシンガー、菊地最愛、水野由結、そしてリード・シンガーの中元すず香からなる。
多くの人気のある日本のバンド同様に、これは作り物で人工的なバンドであり、10人(原文ママ)のメンバーは、自分たちで集まったというより、プロジェクトのためにそれぞれが雇われたが、その出自にかかわらず、相対的にユニークで、非常に楽しめるグループへと発展した。
表面的には、皮肉でばかげたもののように思える。バンドの初期のシングルはFacebookでバイラルになったが、それは、これがばからしいほどおかしいと思ったからである。カワイイ十代の女の子たちがヘビー・メタルに合わせてぴょんぴょんとジャンプしている姿を見るのは、不条理でばかげている。要は、バンドの超コマーシャルな出自についての認知的不協和とシニシズムを通り過ぎると、BABYMETALは本物になるということだ。これはとても強力なパワー・メタル・アルバムで、高速の意気を高めるようなギター・ワークと日本のティーン・ポップを組み合わせている。
「Metal Resistance」はバンドのセカンド・アルバムだが、オーストラリアでははじめてリリースされる。これは絶対的に素晴らしい。
"Road of Resistance"(原文はRoad to Resistance)は、疾走感と共にアルバムをスタートさせる。この曲は、もともとBABYMETALのデビュー・アルバムのインターナショナル盤に含まれていたものだが、日本では初めての収録となる。この曲は、アメリカの(原文ママ)メタル・グループ、DRAGONFORCEにばからしいほど多くを負っており、実際、DRAGONFORCEのメンバー、ハーマン・リとサム・トットマンがこの曲でコラボレーションしているほどだ。もしDRAGONFORCE本体のブレイクネックで複雑なギター・ワークを気に入っているなら、この曲をものすごく気に入るだろう。
先行シングルの"Karate"は、激しい攻撃的なバースとよりメロディアスで高揚感のあるコーラスを組み合わせている。曲の中間部では一度ソフトになり、メタル・トラックというよりはアンセムっぽくなる。これは素敵な移行部となっている。これがこのアルバムのお気に入りの曲になるかもしれない。
アルバムの多くの部分は、Jポップとメタルの均等なブレンド("GJ!"など)や、奇妙なギター・リフを持つバブルガム・ポップへずっと寄ったもの("ヤバッ!")、そしてその逆("Sis. Anger")の間を揺れ動く。"No Rain, No Rainbow"のようなストレートなバラードがあり、これは収録曲の中で一番効果の弱い曲だろう。このバリエーションによって、アルバムはより広いオーディエンスをつかむことができるだろうが、個人的には、曲が非常にバランスの取れた組み合わせになっているものが好ましい。
"Syncopation"(訳注:原文ママ、"From Dusk Till Dawn"のことと思われる)は目立っていて、メタルやカワイイ・ポップスというよりも、スローなエレクトロニカへと向いている。この曲はエレクトロニックなセクションと、より充実したギターとコーラスのボーカルの間を行き来する。またこれは基本的にインストゥルメンタル曲で、他の曲と素晴らしいコントラストを見せる。"Tales of Destinies"は、アルバムを一回りして、またDRAGONFORCEにインスパイアされたナンバーへ戻り、数多くの発明的なちょっとしたセグエがたくさんある。これもやはり優れた曲だ。
アルバムは、"The One"で終わるが、これは英語で演奏される初めてのBABYMETALの曲だ。結果として少し不思議に感じられる。ほぼ2枚のアルバムを聴いて、私は歌詞が日本語であることに十分心地よさを覚えているからだ。英語を母語とするオーディエンスに対するあまり必要ではない譲歩のように感じられる。特に媚びるよりも、自分の言葉でオーディエンスと向き合う方が良いと思う。とはいえ、十分に素晴らしいギター・ワークがいくつかある。
私がぜひ見てみたいのは、BABYMETALの成功があくまで目新しいものの段階にとどまるのか、それともよりヘビーな日本のサウンドに対する露出が、日本の成熟したメタル・グループへの海外からの関心を引き起こすのかである。日本には素晴らしいバンドがいくつかあるし、ふさわしい幅広いグローバルなオーディエンスを得るのを見られるなら素晴らしいことだろう。それまでは、BABYMETALの現在の成功を評価し続ける。
平均点: 3.3
▼元記事
http://angriest.blogspot.jp/2016/04/babymetal-metal-resistance-2016.html?m=1
翻訳ありがとうございます。
返信削除あまりの興味のなさそうなレビューに、ぼけっとなりました。
まぁ、間違いの多さもそうですけど、なんとも言えない内容でしたw