Fox God Knows: BABYMETALとの会話
ジェイムズ・ショットウェル(2016年5月27日)
日本のBABYMETALは、ここアメリカ合衆国でこそ、そう思えないかも知れないが、現在世界で最もビッグなバンドの一つとなっている。2010年に結成されたこのバンドは、歌い、叫び、踊る3人の少女たち、中元すず香(スゥメタル)、水野由結(ユイメタル)、そして菊地最愛(モアメタル)がフロントで、神バンドと呼ばれるミュージシャンのグループがマスクを付けてバックで演奏する。完全に楽しむにはライブで見なければならないものだが、バンドの最新アルバム、「Metal Resistance」を聞いた者ならば、BABYMETALが本物だと言うことは疑いもなく証言するだろう。その音楽はラウドで、速く、完全にオリジナルで、チョコレートへの愛情からどのようなかたちであれ抑圧とは戦わなければならないことまでのテーマを取り扱っている。ロブ・ゾンビやLAMB OF GODのようなこのジャンルの象徴的な存在でさえ、ここ数ヶ月の間にこのグループを支持してきた。
現在のワールド・ツアーの一環として、今月早くにノーザン・インベイジョン・フェスティバルで演奏するためにウィスコンシンに立ち寄った時に、スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルと会い、チャットする機会を得た。グループはほとんど英語は話さないので、インタビュー自体はいつもとは少し違っている。まず、たずねることが認められたのはいくつかの質問だけで、たずねる内容は事前の許可が必要だった。現場に着くと、質問はBABYMETALに通訳を通じて伝えられ、グループの回答も通訳経由だった。全体は確かにちょっと変わっていたが、良いかたちであり、帰る時には、グループとそのモチベーションを前よりも理解したと感じていた。
BABYMETALとの対話は以下の通りだ。また会話自体を聞きたければ、インタビューの音声自体を聞けるようにした。終わったら、iTunesに入って、できるだけ早く「Metal Resistance」のコピーを手に入れて欲しい。BABYMETALはいまツアー中で、フォックス・ゴッドが望むなら、当面は世界中で演奏を続けるだろう。
サブトリーム: これまでのところアメリカはどうだい? これまでに来たことがあるのは分かっているけど、「Metal Resistance」がこれだけ注目を集めている中で、今度はちょっと事情が違うと思うんだけど。
モアメタル: 私たちの気持ちとしては去年回っていたツアーの今年のツアーの気持ちは、どのツアーも大切にしたいという気持ちは変わらないものなんですけど、「Metal Resistance」を発売して本当にたくさんの人がBABYMETALを知るようになってくれて、前回のツアーよりも大きいキャパでできるようになったり、あとはずっとアメリカを回れてなかったんですけど、今回は本格的にアメリカを回れるようになって、たくさんの方にBABYMETALを知ってもらえるなと思う反面、初めて見る方もたくさんいると思うので、どうやってBABYMETALを好きになってもらえるかなっていうワクワクとドキドキがたくさん詰まったツアーです。
サブトリーム: スゥメタル、以前に、アルバムを「Metal Resistance」と名付けたのは、ステージに立つたびに何らかのかたちで抵抗と戦うことになると感じているからだと話していたと思うが、「Metal Resistance」への反応を受け、より多くの人たちがあなたたちの音楽を聞くようになった中で、この戦いに勝てるようになってきただろうか?
スゥメタル: そうですね、私の中でライブっていつも戦いだなって言う思いがあるんですけど、じゃあ何と戦っているのかなと考えた時に、たぶん一番は自分との戦いかなと思っていて、それをサポートしてくれるのがお客さんだったり、スタッフさんだったり、皆さんの力を借りて一つのライブを成し遂げることによって、より大きくなった自分に出会えるようになった感覚が毎回あって、なのでこのツアーを重ねていく中でも、もっと自分自身と戦って、成長できてるんじゃないかなって思ってます。
サブトリーム: BABYMETALのファン・ベースの献身は信じられないほど印象的だ。多くのアーティストが、自分たちの音楽を買う価値があると人々に納得させるのに苦労しているわけで、結果として違法コピーが問題となり続けている。BABYMETALのどのような部分が、自分たちや、自分たちの音楽、そして自分たちのメッセージへの世界的なファンの献身につながっていると思うかな?
ユイメタル:私たちはアイドルとカワイイとメタルを融合させた、新しい音楽をやっていて、オンリーワンのところがあるから、お客さんは応援してくれているんだなと思っていて、やっぱり女の子で、今みたいなこういう衣装を着て、うしろに白い顔をした神バンドさんがいて、初めて見ることがたくさんあるから、はじめて私たちを見たお客さんも、この子たちなんだろうって興味を持ってくれて、私たちの音楽を好きになってくれているんだって、思いながらライブをしています。
サブトリーム: 熱心な献身という意味で、今週、どれだけBABYMETALの音楽が好きかというロブ・ゾンビの発言が大きな話題になっているし、いろいろなメタル・レジェンドが次は君たちの番だとか、次にビッグになるものだと発言している。自分たちがやってくれていることを支持してもらっていることはどう思う?
モアメタル:はい、本当に嬉しく思っています。この間のフェスに出たときにロブ・ゾンビさんが、あちらの方からBABYMETALと写真を撮りたいと言ってくださって、本当にうれしくて、ロブ・ゾンビさんだけなじゃくて、いろんな人から声を掛けてもらったり、写真を撮りたいといってもらえるのが嬉しいので、これからもがんばってお友達?(笑)
サブトリーム: 新譜の"The One"の英語バージョンはたくさんの人から注目を集めるのに一役買ったんだけど、次のアルバムではもっと英語の曲を増やすのかな? それとも英語以外の言葉で歌うことはある?
スゥメタル:そうですね、今回はじめて英語の歌に挑戦させてもらって、最初はすごく不安だったんですけど、実際にライブで披露したときに、お客さんが一緒に歌ってくださったんですよ。それがすごく嬉しくて、だからこれからもまあ英語でも歌える歌が増えていけばいいのかなって思うし、もし可能ならば、なんか新しいタイプの言語でというか、挑戦できても面白いのかなという思いはあるんですけど、でも私たちは日本人だし、日本の音楽だったり、日本の言葉をすごく誇りに思っているから、これからも日本語の歌詞は大切にしていきたいなと思っています。
サブトリーム: 最近フォックス・ゴッドがBABYMETALをダウンロード・フェスティバルに送ることが明かされた。ワールド・ツアーの後は、フォックス・ゴッドはどのようなことを企んでいるんだろう?
BABYMETAL(声を揃えて): Only the Fox God knows!
▼元記事
http://substreammagazine.com/2016/05/babymetal-interview-may-2016/
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