2016年7月30日土曜日

[Metal Underground.com] シカゴ・オープン・エア(3日目)レポート

シカゴ・オープン・エア第3日:2016年7月17日(日)




(前略)

BABYMETAL

BABYMETALは、メタル・ギターがバッキングしているティーン・ポップ・グループに過ぎない。98 DEGREES以来、一番の作り物の企業による音楽であり、結局SPICE GIRLSのメタル・バージョンの何が魅力なのかを理解することはないだろう。ギタリストは屍体のようなペイントをしているが、真実性を加えることが出来ず、DEADやユーロニモスを墓場で踊らせるだけだ。アメリカ人がX-JAPAN、SIGH、あるいはDIR EN GREYよりもこのバンドの方が好きだという事実は、おそろしく滑稽だ。日本のメタルの最高のビッグ・ネームとして、BABYMETALは沢田泰司やHideの思い出に対する侮辱であり、どちらも聞いたことがない連中に対してアピールしている。そのターゲットとなる観客は、自分たちのメタルとしての信用を傷つけることを恐れて、レディー・ガガやケイシャが好きだと認めることが出来ない連中だが、安っぽいポップ・ミュージックが好きだと認められる者として、マジで俺には何のアピールも感じられない。プロモーターがもっと日本のバンドとか女性をフロントにしたバンドを、多様性の観点から望むなら、それにふさわしい他の、もっと良い選択肢があったはずだ。

でも君がBABYMETALが好きなら、彼女たちは自分たちがやっていることが得意ではあるが、俺は彼女たちがやっていることを買わない。振り付けられた踊りは俺にとってはメタルじゃないし、これからもそうなることはないだろうが、それでもBABYMETALは自分たちが何をやっているか分かっている。この手のものが好きならば、見に行って楽しめばいい。

でもまた、明るい希望も見える。つまり、彼女たちは1999年のLIMP BIZKITの2016年版だ。当時、俺はオルタナティブ・ロックやヒップ・ホップを聞いていた。あの頃友だちがみんな好きだったものだからだ。それからLIMP BIZKITにはまった。オルタナ・ロックとラップの影響を、スクリーミングとヘビーなギターをミックスしたからだ。あの時点で、俺はNIRVANAはただの騒音だと思っていた。だからLIMP BIZKITのおかげで、KORN、COAL CHAMBER、SLIPKNOT、DROWNING POOL、DISTURBED、それにDEFTONESといった他のバンドを聞くようになり、それからLAMB OF GOD、FEAR FACTORY、そしてUNEARTHに進み、最もひどいTOOLのファンになって、さらにDREAM THEATER、MASTODON、PRIMORDIAL、CANNIBAL CORPSE、EPICA、FAITH NO MORE、DARK TRANQUILITY、ANAL CUNT、そしてARCH ENEMYのようなバンドに移るようになり、最後にBEHEMOTH、GOJIRA、MESHUGGAH、PORTAL、ANAAL NATHRAKH、DEATHSPELL OMEGA、そしてORIGINに到った。あの入り口が必要だったんだ。

2016年、メタルは停滞し、PERIPHERY、DEAFHEAVEN、そしてHACKTIVISTのような今日波を起こしているバンドの多くでさえも、よりエクストリームなサブジャンルで演奏している。逆に、今日音楽プレスで最も話題となっているアルバムは、ビヨンセの「Lemonade」だ。いまビヨンセに夢中の15歳の女の子がBABYMETALを聴くとしよう。実際にはとても気に入る可能性が高いだろうが、THE DILLINGER ESCAPE PLANは5秒も耐えられないだろう。次に、BABYMETALによって、彼女がNIGHTWISH、GAMMA RAY、DRAGONFORCE、そしてLACUNA COILのようなもっとメロディックなメタル・バンド、あるいはMAXIMUM THE HORMONEやVERSAILLESのようなJメタルを聴くようになったとしよう。5年以内には、この十代のビヨンセ・ファンは、最終的にCONVERGEやPIG DESTROYERを試す所まで行くかも知れない。すべてBABYMETALのおかげだ。メタルはいま、メインストリームのトレンドにないし、よりエクストリームな側に人々を飛び込ませるようなギター・ヒーローもオズフェストも存在しない。BABYMETALは俺たちが望んでいるメシアではないかも知れないが、いま必要な救世主ではある。信じられないだろうが、最近俺はBABYMETALのファンを今週AFTER FOREVERのファンに変えたんだ。その時、車の中にあったとしたら、彼女はX-JAPANの"Art of Life"が、ジャンルを問わず、90年代に書かれた最高の曲の一つだと認めていただろう。デスコアの90%が嫌いなくらいポップ・メタルは嫌いだが、このジャンルには成長してもらいたいと思っている。新しい血をもたらしてくれるからだ。

(後略)

[訳注:ちなみにBABYMETALに関するコメントが他を圧倒して長いです]

▼元記事
Chicago Open Air Day Three: Sunday 7/17/2016


22 件のコメント:

  1. いつも翻訳ありがとうございます。お世話になっています。Kitsune up !

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  2. 好きではないけど評価はしているというツンデレ系のレビューですね。

    アメリカ人のわりに、ガンマレイとかナイトウィッシュとかダークトランキュリティとかの日本人好みのバンドが好きだったり、X JAPANとかSIGHとか日本のバンドにも詳しいところは好感が持てますね。

    ベビメタについてはダンスだけでなく音にも否定的みたいですが、他のバンドの好みからすると好きそうな気がしますけどね。

    もしかしたら日本について中途半端に知っているために他のアイドルと一緒にしているのかも。

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  3. ツンデレ(笑)
    嫌いだが成長してほしい
    仕方ないからCD買うよライブ行くよ嫌いだけど…とか言ってそう

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  4. 心の葛藤が図らずも表れている混濁した文章ですね。
    ライターとして俯瞰的な視点でメタル界全体を見渡した部分と個人の感情を
    なにか自分自身に言い聞かせるような部分とが織り交ぜになっているところに
    この現象に対する自分なりの折り合いをつけようとしてるように見えます。
    深みにハマる序章とも妥協ギリギリの最終回答とも、とることが出来ます。

    ただ一番問題は割と気軽に簡単に「ゲートウェイとしての役割」を彼女達に
    期待していることです。
    仮に彼女達が新規のリスナーを連れてきたとして、メタル・コミュニティーは
    その人達を受け入れる体制が出来ているでしょうか?
    新日本プロレスの復興期の名言に「マニアがジャンルを殺す」というものが
    あります。足枷となってしまった過去のしがらみを断ち切って新参者を
    丁寧に扱いコミュニティーの内部改革が出来るのか?ということです。
    そういうことが出来なければ「バブルをもう一度」と言って過去の栄華を
    懐かしがって追いかけてる人となんら変わらないということです。

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  5. 嫌いをウリにするライターかぁ

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  6. ツンデレではないでしょ。
    ベビメタは嫌いだけど、いま低迷しているメタルの復興には必要だってだけ。
    デレはなし。

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    1. まぁ、そうだね。

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  7. 素直じゃないというか、屈折してるというか・・・
    嫌いなのは本心でしょうが・・・ねぇ?

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  8. 懐かしい感覚。
    初めてXjapanやBUCK-TICK聞いた時のようだ。
    何この歌謡曲と思ったもんなあw
    今は、どちらのバンドも尊敬してます。

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  9. そんなにたくさんのバンド名や歌手名を出してなんか必死ですな

    たかだか17~18歳の女の子バンドを説明するのに一所懸命他と比較して
    『通のJ-POP好きの俺から言わせればまだまだだなぁ』ですか?
    普通に『好みは分かれるがメタルへの入り口に最適なバンド』でいいんじゃない?
    俺にはJ-POP好きのこの人がベビメタの波に乗り遅れて
    『悪くはないがおっ、おれはすっ、すきぎゃないんだから!X-JAPANの方がいいもん』
    って言ってるようにしかみえないんだけどなぁ

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  10. なんかかわいい

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  11. Kim Kellyと同じ匂いがする

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  12. x-japanをもっと聞きこんでみろよ!
    足りないから この鬱屈した意見を書くんだよな…
    YoShiKiも認めてるんだよBABYMETALの音楽をよw

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  13. ジャンルとしての閉塞にはひしひしと危機を感じてて、好みじゃないが役に立つから迎え入れてやるって感じだろうか?
    何だか大変そうだな

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  14. ベビメタへのヘイトは許してあげてもいいが、高校時代NIRVANAが全てだった俺にとって、NIRVANA悪く言われちゃもうおしまい。 おっさんアツくなっちゃうよ。
    騒音ですか? あんたの音楽遍歴長々と聞かされる方がずっと騒音に近いわ。 おっさん久々カチンと来たわー おまえにベビメタは勿体無い。 こっち来んな。

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    1. あの時点で、俺はNIRVANAはただの騒音だと思って全く良さがわかっていなかったけど、LIMP BIZKITのおかげで、その素晴らしさに後から気付くことができた

      っていう、英語の言い回しだと思うけど。。

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  15. XのファンからすればベビメタってまんまXだもんな。そりゃパクッてる方が人気でりゃイラっとすんだろ

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    1. X以降、日本の音楽は衰退したと考える層からしてみればベビメタは久々に楽しめる音楽だと感じているよ。

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    2. ヨシキが泣き芸人に落ちぶれた事知らねえんだろうな

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  16. >メタル・ギターがバッキングしているティーン・ポップ・グループに・・・
    で世界的に成功できるならこんな楽なことない。後続がわんさか出てもいい頃だが。日本のポップやロックにも詳しいわりには表面的なことしか分かってない。例えば、あの激しい運動量が必要な振付が誰でもできると思ってるんだろう。

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  17. 海外の自称本格派は、Xジャパンのタイジ、hideの方が評価高いのか……
    許せないんだな……
    まーベビメタのファンが絶対ではないし、それだとヘイターそのものの考えになるしな……

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  18. 俺はどっちかって言うと海外の評だとこういう、否定的意見のほうが興味深く読めるんで自分でも探して
    レビューから一般コメントからそういうのわざわざ探して読んでんだけど
    一つ興味深い傾向に行き当たった。
    それは、ベビメタに否定的な意見を述べる人ってのは
    半分が典型的なヘイター、アイドルなんかクソ、ジャップの音楽なんてクソ、JPOPでやってろこっちくんなっての
    そして半分がいわゆるweeb、(自称)日本通のひとたちってこと。
    こいつらってのは、日本文化好きっていう欧米ではニッチ、日陰を歩いてきたって自覚があるもんで
    ベビメタが一般層にまで訴求してるっていう現象を素直に受け取れないんだな。
    オタクがニワカを貶す、よくあるアレ。一昔前のアニメファンが言ってた、エヴァジブリ見たってだけでアニメファンを名乗るなとか、Jリーグファンが日本代表ファンを貶すとかみたいな…。

    この記事書いた奴もまあわかりやすいわな。俺にもそういう傾向あるから気持わかるぜ。

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