BABYMETALライブ・レポート
ブラインドウォーロック(2016年7月6日、ケルン発)
[ドイツ語からの重訳です。ご了承ください]
BABYMETALは、日本のJメタル・シーンからの有名なプロジェクトだ。結成時にはメタルが何であるのかすら知らなかった3人のとても若い女の子たちが、出会ってから順調に人気を得て、世界中のあらゆる場所からファンを集めてきた。最新アルバム、「Metal Resistance」は高い評価を得ているが、その成功への道のりはまだ半ばであるように思われる。その「Metal Resistance」ワールド・ツアーの一環として、この陽気なロリータたちは、ドイツで2度ライブを行ったが、そのうちの一つがケルンのライブ・ミュージック・ホールだった。
この音楽的に才能のあるバンドがドイツで演奏することは非常に珍しく、ライブは超一流だということでとても気分が良かった。たとえ、長い旅路が必要だとしても。それにアイドル・バンドの演奏がどういうものかを想像する時間もある。たぶん、日本文化のこの分野について見たことがあるかも知れないが、正しく想像することは出来ないだろう。初めてフェスに行くようなもので、ワクワクし、緊張し、期待していた。最初の幻滅は、行列を見たときだ。2ブロック、数百メートルは続いていた。雨の中で。毎年サマー・ブリーズ(オープン・エア・フェスティバル)に出向き、BLACK EARTHで立ちっぱなしを経験していれば、隠れ場所なしでも平気だとはいえ、いささか気にはなった。(この長いネズミの尻尾のどこにいるかによるが)1時間ほど行列して、ようやくイベント前のセキュリティーがあり、水のボトルを捨てて、ドアでバッグの検査をして既にひどく混み合って暑くなったホールに入ることが出来た。少しばかり気になったのは写真禁止だったことだ。アイドル・メタルがこれみよがしのライブ演奏と素晴らしいルックスとダンス・パーフォーマンスに基づいていることを考えれば、これは意味が分からない。一番大切なことは、コンサートの雰囲気が書いただけでは伝わらないということだ。観客をざっと見てみると、メタルヘッド、ゴス、ビジュアル系、アニメファン、コスプレイヤーなど実に雑多で、あらゆる社会の周辺的なグループを適当に選んだような集まりだった。
数分遅れて、ようやくコンサートが始まった。不気味な屍衣と亡霊のような外見の神バンドが演奏するイントロに続いて、3人の黒いクロークを着た姿がステージに上がり、やがてそれが女学生風の、かわいらしいドレスを着たシンガーだと分かった。最初の曲、"BABYMETAL Death"が始まると、印象的な振り付けも始まった。女の子たちはステージをダンス用のマットのように使い、観客にぼーっと立っていられる瞬間はなかった。リハーサルされたダンス・ルーチンは次々と休みなく展開され、ヘビー・ミュージックを伴いながら、ステージをまるでダンスのためのカンバスのように変えていった。観客は何度となく熱狂した。ブロークンな英語で、ウォール・オブ・デスやサークル・ピットが要求され、呼びかけは繰り返されたが、全員がそれを理解した。
ソングリストは少し混乱を招くものだった。ファンのお気に入りが多く、昔の曲も新譜の曲も合った。「Metal Resistance」の名前がプログラムにあるのなら、もっと「Metal Resistance」からやるだろうと思う。だからといって、残念な雰囲気になったわけではなく、驚くべきことにあらゆる場所で歌詞が歌われ、それはシンガーが繰り返しを求めた時だけではなかった。雰囲気は素晴らしく、クラシックなメタルの感覚はなかった。熱のこもった第一級のステージで、女の子たちが成人からはほど遠いことを忘れさせ、1時間のコンサートはあっという間に過ぎてしまった。観客から大声でずっと求められたが、アンコールはなかった。だからたぶん熱心なファンでも少しいやだったかも知れない。
全体としては、これは素晴らしいショーだったし、ユニークな体験だったけれども、それは日本のアイドルの公演を知らなければの話で、音楽的には少し酔いが醒めるような晩だった。一つには、運がなければ、コンサートの実際の時間がどれほどであっても、フェスティバルのギグのように忙しい感じで、あれだけ短い登場時間だと、コンサート・チケットはお得という感じはしないかも知れない。一つには、女の子たちには時間が限られていて、次のコンサートが南ドイツで行われるからというのはあったのかも知れないが、たぶん計画が良くなくて、アンコールさえできなかったということもある。たぶん、3人はすぐに疲れてしまうのかも知れない。いずれにせよ、観客はいきなり終わったことで呆然として、たぶんBABYMETALをこれまでCDでしか聞いたことがなくて、はじめてライブで見た人には、私のように感じたかも知れない。素晴らしい体験だったが、もう一度は必要ないかも知れない。CDの方が長いくらいだから。ただ、こうしたコンサートは、メジャーなフェスティバルではものすごく盛り上がるだろうし、本当に目立つだろうと思う。
セットリスト:
Babymetal Death
ギミチョコ!!
いいね!
Amore -蒼星
"META メタ太郎
Sis.Anger
Catch Me If You Can
メギツネ
Karate
Road Of Resistance
The One
▼元記事
Livebericht Babymetal
この人の幻滅・・・①入場までの長い行列、②写真禁止、③いきなりの終了
返信削除私の幻滅・・・①お決まりの挨拶「SEE YOU」なしで、いきなりの、かたずけ開始。外人メイトさんも、困惑していたが、説明なし。ただ終盤では、スピーカーがハウリングを起こしていたし、外には救急車が来てて異常な感じだったが。
あの時の……
返信削除評判よくなかったな……対応含めていきなりだったし……仕方ないそういう時もある。
その内、何があったのか知る機会かあると安心出来るんだけどね。
返信削除レポ記者に撮影禁止は本当にダメ。別記事のドイツ記者によれば下品なカットを撮る人間がいるかららしいがプロとしてはお粗末な言い訳だ。まともな説明無しの突然の終了もファン対応が冷たすぎる。アカペラでSU-METALがソロを披露するぐらいの神対応ができないのか。ドイツマーケットを重視してるとは思えなかった。
返信削除突然終了というよりTHE ONEで終わる場合はSeeYou無しが基本だった。
返信削除ドイツの2公演だけじゃなく横アリや新木場でも。
評判悪かったから最後のアメリカではアンコール付けたんじゃないかな。