武道館で演奏することはアイドルにとってのゴールなのか? 日本武道館の呪いとNEGICCOの宣言
ykmk(2016年8月14日)
日本武道館は、日本で最も有名なコンサート会場の一つだ。しばしば、「ロックの聖地」と呼ばれ、日本を代表する会場の一つと考えられている。ほとんどすべてのアイドルが、少なくとも一度はこの会場のステージに立つことを夢見ていると言っても言いすぎではないだろう。
伝説のアンチアイドル・アイドル・グループであるBiSは、そのプロジェクトの目標としてこの会場でコンサートを行うことを目指しているが、そのミュージック・ビデオ「My Ixxx」のような極端な活動によって失敗している。もちろん、筆者はBiSがその第2章を始めるというニュースを聞けば幸せになることは言うまでもない。
この記事で説明するように、通常のライブ・ハウス会場がシフトしていく。アイドルが有名になるほど、その演奏を行う会場も大きくなる。アイドルはしばしばこのシフトの頂点が武道館であると語る。アイドルがこの会場について感情的になるのを見ると、武道館はファンはもとより、アイドルにとって特別な意味があることが分かるだろう。この会場の存在は、アイドルのやる気を保つ上で役立っているが、同時に重荷にもなり得る。
NEGICCOのNao☆は、2015年8月の日比谷野外音楽堂のコンサートで、最初は夢に見ることもできなかったようなコンサート会場に自分たちを連れてきてくれたことについて、ファンに感謝の言葉を述べている。また、彼女は、夢を口にするとそれは叶うものなので、来年は武道館のステージに立つと宣言した。
この宣言のあとで、NEGICCOは、成功を重ね、7月30日には収容人数3,500人超のNHKホールでコンサートを行い、大きな人気を獲得した。「良い知らせ」を聞くためにものすごい数のファンがこのコンサートに殺到したが、耳にしたのは予想外だがポジティブな言葉だった。
Nao☆は、NEGICCOは、いまは自分たちが夢見ている会場でコンサートを行うことが難しいと理解したと告白した。グループは一歩一歩歩みを進めて、成功を収めてきたので、このペースを保っていきたいのだと付け加えた。また、そのステージに立つと考える時が来たら、ファンと一緒に喜びを分かち合いたいと宣言した。会場は、ものすごい拍手と歓声に包まれた。
アイドルの戦国時代が到来してから相当な時間が過ぎ、その勢いがピークに達した時から比べると落ち着いてきたように思える。シーンの背後に取り残されることなく、多くのアイドルがゼップ東京やゼップお台場のようなより大きな会場に挑んでいるが、結果はしばしば悲惨なものとなっている。
観客も、部分的にはアイドルを大胆な企てへと駆り立てる責任がある。ファンがアイドルがより人気を獲得して、より大きなステージで輝くことを期待するのは当然だ。だが、この期待が足かせとなり、アイドルを誤った方向へと導くこともある。もちろん、この距離感はものすごくデリケートな物であることは分かっている。
今年のNao☆の宣言はとてもリアリスティックに思える。アイドルのようなものは、外見的な輝かしい側面だけを示すべきだったかも知れないが、NEGICCOはトレンドに混乱させられることなく、未来を見つめている。私はずっと未来までNEGICCOでいるという告白を評価する。これがアイドル背国時代、そしてその後の日々を生き延びる方法なのかも知れない。
▼元記事
Performing at Budokan is the Goal for Idols? The Curse of Nippon Budokan and Negicco’s Declaration
0 件のコメント:
コメントを投稿