BABYMETAL、ライブ・イン・ロンドン(過去記事)
会場:ロンドン、ブリクストンO2アカデミー
ドム・ローソン(2014年11月10日)
4.5/5
BABYMETALがソールドアウトとなったロンドンのショーのために英国に戻ってきた
BABYMETAL現象が単なるインターネット上の流行で、メタル・コミュニティーにとっては一時的な好みの誤りだと願っている者は、今夜のショーにいささか狼狽することになったろう。現実は、ブリストン・アカデミーは満員で、さらに重要なのは、観客の大多数は明らかにメタルヘッドだったことだ。
日本のジャンル破壊者が登場する前に、DRAGONFORCEがPAを通じてかかっていると、観客の間から騒がしいシンガロングが巻き起こり、MAIDEN、SLAYER、それにMASTODONのシャツを着た無数の同輩がいて、こうしたすべてが、BABYMETALの存在そのものに対して、メタル・ダイハードは反対しなければならないという概念をむしろ消し去っていた。その代わりに、今夜の全体的なバイブは、ものすごい勢いと、圧倒的な喜びのそれで、うまく行くはずがないというアイデアは、熱狂した、ずっと笑いを浮かべっぱなしの観客の前では消え去ってしまっていた。それに反対なら……そうだな、とりあえず俺たちを君の家のパーティーには呼ばないで欲しい。
演奏に関しては、スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルのために、ものすごい音のバックグラウンドを提供する、四人の死体のように化粧した、白いローブを着た達人たちは、今夜も絶好調で、会場のサウンドが「非常に素晴らしい」から「完璧」に素早く進化したこともあって、あのクセになるポップなメロディーを、鋼のザクザクした正確無比のサウンドと高速の指遣いによるシュレッドで支えていた。
だが、全体の狂ったようなもののすべては、まず女の子たち自身の熱の籠もったエネルギーに依存していた。スゥメタルは、いろいろなところで「もっと声を出して」と観客をあおった以外は、"4の歌"(原文ママ)や"メギツネ"のような曲を完璧なピッチの歌声で披露することに集中し、ショーを通じて素晴らしい声を披露していたが、彼女の二人の仲間は、正確無比のダンス・ムーブとキラキラしたスマイルで、常に素早い動きを見せていた。その間、字幕付きのバンドの途方もない幕間の映像に合わせて怒鳴ろうが、邪悪なウォール・オブ・デスをやっていようが、ファンはこの狂った世界にどっぷりと浸かり、すべてのピカピカの陽気さにすっかりめろめろになって、不偏不党とか超然としたクールさといった考えは、何ヶ月も前に、完全に窓から捨てたという感じになっていた。
今夜はパイロとかステージの大道具は最小だったので、来年、BABYMETALが英国に戻ってくるときには、フル・ステージのショーを揃えて帰ってきてくれることを望むだけだ……そして、それは確かに起ころうとしている……だが、これはそれでも、本物の、スリリングにマンガのようなスペクタクル、そして気取りも皮肉もない楽しみの若返りの力のための光り輝く宣伝であるように感じられた。BABYMETALの道には善意が津波のように押し寄せているので、"イジメ、ダメ、ゼッタイ"と"ヘドバンギャー!"の素晴らしく、恍惚的なバージョンの後で、バンドは、セットをまったくの新曲、"The One"("RoR")で終えた。幸いなことに、これは圧倒的なターボ・パワーのスピード・メタルのアンセムであり、すぐにハミングできるようなリフを持っていた。このような曲がもう少しあれば、セカンド・アルバムがBABYMETALを国際的なメガスターに変えるのは確かで、BABYMETALをけなす連中は、その辛らつな言葉の海に溺れて欲しいものだ。楽しみたいって? すまないね、俺たちは今夜すべて頂いたよ。
▼元記事
Babymetal, live in London
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