2016年12月19日月曜日

[Big Issue North] レビュー:RED HOT CHILI PEPPERS

レビュー:RED HOT CHILI PEPPERS

12月14日のマンチェスター・アリーナでのライブで、レッチリはまだまだ踊れることを示したが、マーク・ウィーラーにとってはメイン・アトラクションではなかった

マーク・ウィーラー(2016年12月18日)



レッチリの前座としてはおかしな選択肢かも知れないが、BABYMETALは登場して、一番の得意技、混乱させ、楽しませ、観客を征服することをやってみせた。十代のJポップ・メタル・トリオが"BABYMETAL DEATH"を始めたときには、前方に小さいが熱狂的な観客がいて、その背後には混乱した表情の海が広がっていた。"META メタ太郎"は、エピック・ビデオ・ゲームの戦いのように駆け抜け、神バンドによるテクニック披露のイントロを伴った"Catch Me If You Can"の力強い演奏で、ようやく混乱した顔のいくつかがショーに入り込んでいった。

"メギツネ"では女の子たちがフォックス・ゴッドを讃え、一部の観客の参加を可能にしたが、突出していたのは"Karate"で、ソリッドなオープニングのリフは、胸に対するトーラス・キックのように観客に響き渡った。レッチリのファンの大多数にはヘビー過ぎたかも知れない。もっとわかりやすく、エネルギッシュなブレイクスルー・インターネット・ヒット、"ギミチョコ!!"で終了した30分のセットはあまりに早く終わってしまった。BABYMETALが自身のヘッドライナー・ツアーをやるべき時だ。

だがヘッドライナーはRED HOT CHILI PEPPERSであり、ものすごい歓声を上げる観客にもかかわらず、勢いに乗るにはしばらくかかったが、ようやく"Around the World"を始めたところで、パーティーになった。だがこのペースは長続きはしなかった。続いてソリッドだがスローな"Otherside"、そして"Snow"で次第に小さくなってしまったからだ。

ヒップスターの子供っぽい大人のような衣装を着たアンソニー・キーディスが歌うと、その声はソウルフルで明瞭に響く。残念ながら、トレードマークのスキャット風の韻律に戻ると、日本語で歌うBABYMETALほどはっきりは聞こえなくなった。アンソニーの名誉のために言えば、彼は50歳になっても、狂ったような踊りで金を払っただけの見返りを与えてくれる。

ジョッシュ・クリングホファーのギターはイフェクトで過剰なほど一杯だったため、実際に彼がどの音符を演奏しているのかが聞こえる瞬間は短かった。またドロップクロッチパンツは、誰にも似合わない。

バンドを救ったのはリズム・セクションだ。チャドのドラムスが引っ張り、フリーはやっぱりフリーで、そのベースでいつもはっきりと聞こえるファンキーなラインでステージをスラップして跳ね回った。

観客は貪るように楽しんだが、セットは「Californication」以降のマテリアルが多すぎた。"Aeroplane"と"Higher Ground"は、歓迎すべき驚きだったが、それでは不十分だ。RED HOT CHILI PEPPERSは、今も素晴らしく、真のアリーナ・ロック・バンドだが、なあ、あの不思議な、ぶらさがった、動く、サイリウム風の照明はとてもかっこよかったよ。

▼元記事
Review: Red Hot Chili Peppers


3 件のコメント:

  1. > 残念ながら、トレードマークのスキャット風の韻律に戻ると、
    > 日本語で歌うBABYMETALほどはっきりは聞こえなくなった

    すぅちゃんの声がいかに響くか ってことですね。
    単にハッキリ聞こえなくなったってことだったら
    わざわざベビメタの名前を出す必要もない。

    返信削除
  2. 同じ14日の他媒体のレヴューを発見!(はっけん!ハッケン!!ハッケン!!!)[CMIYC風]
    BABYMETAL: Manchester Arena – live review
    Written by Dom Walsh18 December, 2016
    http://louderthanwar.com/babymetal-manchester-arena-live-review/

    返信削除
  3. 元記事「BIG ISSUE」で且つ、レッチリのライブ記事なのに
    ベビメタにこんなに記事を割いて載せてくれるなんて高評価だよ。
    前座した甲斐があったよね。

    返信削除