レビュー:BABYMETALの「Metal Resistance」がヘイターを沈黙させる
ある者は救世主と呼ぶが、真のメタルヘッドはこれに対して怒りを覚えるかも知れない。ポップ・ミュージックとメタルは、誰も同じ文章の中で聞きたいと思わない2つの音楽ジャンルで、メタルヘッドは、WHEATUSの音楽キャリアよりも早く、ポップ・メタルを隠してしまうだろう("Teenage Dirtbag"だよ)。
人々は、このバンドをMORBID ANGELの「Illud Divinum Insanus」(俺も含む、このアルバムはものすごいからね)よりも憎んでいる。このJポップ=ヘビーメタル・バンドは、大部分のモダンなメタル・バンドよりもガッツがあるので、そのことは俺も嫌悪している。BABYMETALがコンパクト・ディスクの上で蛮行をやらかしているとかとりとめのない話をすることを期待しないでくれ。逆なんだ。これは良い代物なんだよ。
パワー・メタル・アイコンのDRAGONFORCEによる演奏をフィーチャーしたオープニング・トラック、"Road To Resistance"で始まり、はっきり言って、ものすごく金をかけたプロダクションをつぎ込んで、同じ非常に才能のあるスタジオ・ミュージシャンたちが、シュッシュとしたリフと屍体も屈服しそうなブレイクダウンを創り上げる。魅力的な明快さの中、3人のシンガー、スゥメタル、ユイメタル、モアメタルが絡まり合うギターの間からスポットライトの中へと登場する。
ジェントっぽさとグリッチーなギターワーク、それにツーバスを伴った、リードシングルの"Karate"で聞くことができるのは、ものすごくキャッチーなフックだけだ。スゥメタルと仲間たちのラジオをぎしぎし言わせるようなコーラスと共に、BABYMETALは世界に対して、自分たちがただの一発屋ではないことを示している。また"YAVA!"、"Amore"、そして英詞の曲、"The One"のような同じくコーラスを中心とした曲も無視できない。この3曲は同時にBABYMETALのポップ=エレクトロ構造を前面に出している。
俺は、こうした曲のほとんどで魅力的な歌唱を披露するスゥメタルを賞賛せざるを得ない。彼女の音域は、多くの曲で成熟し、多くの野心に燃えるヴォーカリストが跪くような巧妙さを披露している。まるで犬を散歩させるように高音も低音も歌うことが出来、このことの最も良い例として"From Dusk Till Dawn"が挙げられる。
ひりひりする親指のように傑出しているのが、”Sis. Anger"というちょっとしたトラッシュ・メタル・トラックだ。これは、ものすごくガッツがある曲の一つなので、AVENGED SEVENFOLDがカントリー・バンドに思えるほどだ。これは、トレモロ・ピッキングされたギターとマシンガンのようなツーバスが、メタルヘッドであることに誇りを感じさせるような曲の一つになっている。要するに、この曲はヘイターをファンに変えうる。なぜならば、これはワイルドな作曲とブラスト・ビートの使用によって、きちんと受け止めるべきトラックになっているからだ。誰もがブラスト・ビートが好きだからね!
ヘビーなDREAM THEATERの影響を受けた"Tales of the Destinies'も無視できない。このトラックはガッツという意味では上に述べた曲と同等だからだ。
ただし、ヴォーカルが少しやり過ぎのような欠点も存在している。たとえば、ムリにキャッチーになろうとしすぎているという点で、"GJ!"が一例だ。女の子たちのヴォーカルはちょっと気味が悪い。ああ、それから時々出てくるダブステップ……ここまでにしておこう。
全体として、BABYMETALは、メタルの世界を支配する上で小さな一歩を踏み出した。このセカンド・アルバムは、そのディスコグラフィーにおいてこの上なく重要な要素となっている。
デビュー作から向上しており、懐疑主義者たちが誤っていることを証明し、水葬する。
もしこのバンドをきちんと受け止めなければ、このバンドからジャム入れ程度の喜びを得るだろう、この心の狭いろくでなしめ。
素晴らしいアルバムだ!
8/10
▼元記事
https://popcornboxblog.wordpress.com/2016/03/31/review-babymetals-metal-resistance-silences-all-the-hate/
怒涛の翻訳お疲れ様です。
返信削除このレビュー面白いですね。
ツンデレしてるわw
アルバム発売にウエンブリーと今後はさらに世界中を騒がせそうです。