2016年7月25日月曜日

[Metal Insider] レビュー:BABYMETALのロサンゼルス帰還の内幕(写真多数)

レビュー:BABYMETALのロサンゼルス帰還の内幕

メタル・インサイダー(2016年7月19日)




過去数年で最も大きなブレイクスルーを果たしたバンドの一つが、自分たちの音楽をバッキングするヘビー・メタル・バンドと共に歌う3人のティーンエイジャーで構成される、Jポップとメタルのフュージョン、BABYMETALである。メタル・コミュニティーにおける反応は二分されている。メタルは、変化、特に外部からの影響がかかわるそれを受け入れるのをためらうことで知られている。だが、中にはこれに逆らう者もいて、この日本のバンドの大ファンとなる。

BABYMETALは最近、北米ツアーを終えたところで、ギグを行った場所の一つが、カリフォルニア州ロサンゼルスのウィルターン劇場だった。2014年のデビュー・アルバム以降に女の子たちが得た人気をすれば、このショーが、あらゆる年齢、そして背景を持つ熱心なファンによってソールド・アウトとなり、収容人数一杯までぎゅうぎゅう詰めになったことは驚くまでもない。ファンベースの大部分が日本の音楽好きの十代で構成されると考えるのは簡単だが、女の子たちは、自分たちがどれだけ、最もダイハードなメタル・ファンを魅力することができるのかを見せてくれた。

中に入らずに、会場でぎりぎりのチケットを手に入れようとやってきた連中もいた。ブライアンがその一人で、バンドの真のフォロワーだ。なぜBABYMETALに共感を覚えるのかについて、こう語ってくれた。

「僕がBABYMETALが好きなのは、主にいろいろなジャンルを一つにミックスするからだ。メタルがあり、JポップやKポップやそれ以外の音楽の要素がちょっとあり、頭から離れない。初めてBABYMETALを見に行ったときは、2年前のフォンダ劇場で、当時見た中では最高のショーの一つで、本当に楽しかった。だからまたきて、ウィルターン劇場に入れるか見に来たんだ。でもチケットがないので、支払わずにうまくチケットが手に入らないか見に来たんだ。どうなるかは分からない」

会場は午後8時に開場し、ショーは1時間後に、前座なしで始まった。これは「BABYMETALとの夕べ」だったからだ。その間、多くの人々がロビーやパティオにたむろして、BABYMETALや何がお気に入りかについて話すことにした。このショーはロサンゼルス・エリアで行われたが、世界中から集まったファンが見つかった。俺たちは外で立っている友人同士、チャンとはるばる日本からやってきた「ジンボ」に出会った。

ジンボはMETALLICA、MEGADETH、SEPULTURA、それにインダストリアル・メタル・バンドのいくつかに魅力を感じているオールド・スクールのメタル・ファンだが、この女の子たちに惹きつけられ、次のように明かしている。

「俺がBABYMETALが好きなのは……とても変だからだ、どう言えばいいのかな。BABYMETALを聴くと、こう思うんだ。「これはとてもクールな・リフだ。クールな・ギター・リフがきて、それから女の子たちが歌い出すと、「俺は何を聞いているんだ、ばからしい」(笑)となる。でも夢中になってしまった。でももちろんメタルヘッドはとても保守的だから、しばらくは好きだと言えなかったんだが、2年前にフォンダ劇場でBABYMETALを観たときに、怪しいメタル・ファンのかたまりが乗っているのを見て、「OK、もうBABYMETALが好きだと言える」と思ったんだ」

一方で、チャンはメタルヘッドではなく、友人からBABYMETALのことを聞いただけだったが、YouTubeで聴いてから、やはりバンドに関する意見を持っている。

「バッキング・バンドは明らかにものすごいプロで、かなり作り物だけど、ものすごく天才的だ。他のバンド、LADYBABYだっけ? みたいに。だからいまはもうすごいことになってるんだ」

他の場所、具体的にはアリゾナ州フェニックスやモジャベ砂漠からきた友人たちのグループ、ジェイムソン、ジェイク、トレバー、リチャードのように「BABYMETALはすごくて、とてもカワイイ」から来たという連中もいる。

BABYMETALのことを話す残りのファンと同様に、彼らはバッキング・バンドの音楽的技巧とメタルとJポップのミックスを賞賛している。BABYMETALをライブで観たくてたまらなかったので、一人が酔っ払った晩に、フェースブックのフィードでショーの告知を見て、チケットを取ることにした。

私たちが話しかけた人々の多くと対照的だったのがマーサで、彼女は好奇心からショーに足を運んだ、メタルヘッドではない人物だ。ヘビー・メタルではなく、主にJポップ側からバンドに興味を持っており、これは彼女にとって今年最後の「メタル・ショー」だと考えている。違った観客とショーを分かち合うことは、「興味深く、楽しい経験」だと表現しているが、別のメタル・ショーに行くことには興味を持たないだろうと言う。

BABYMETALに対する狂乱はものすごいので、バンドの運営は、ダフ屋がより高い値段で売ることを避け、BABYMETALのファンが買えるようにするために、デザイン1つに2つまでと制限することで、マーチャンダイズのような一部のものについて制限をかけるはめになった。

ショーは、予想通り進行し、ものすごい数のファンができる限り、踊り、歌い、ヘッドバンギングその一秒一秒を楽しんだ。ヘビー・メタルの典型的な規範から生み出した破壊的な衝撃によって、ユニークな体験をするために人々が集まり、ロサンゼルスのショーでこのことを目撃することになった。BABYMETALは自分たちのシーンには不適切だと考える熱狂的なメタルヘッドはいるかも知れないが、BABYMETALが基本的に独自のジャンルを創り上げ、ずっと取り組んできた認知を得つつあることは無視できない。

ショーは成功であり、ブレイクの間にポケモンを捕まえるために時間を取る誘惑に勝てなかった者は少しいたものの、このような気を逸らすものは、目の前の素晴らしいショーの間続くわけではなく、多くは女の子たちの魅力とバンドの圧倒的な演奏力によって魅了されていた。

スラッシュ、CARCASS、あるいは昨晩APミュージック・アワードでBABYMETALと共演したJUDAS PRIESTのロブ・ハルフォードのようなメタル・レジェンドの保証が、BABYMETALにふさわしい信用を与えないのだとしたら、なお他に何かあるとは思えないのだが。

▼元記事
Review/Photos: Inside Babymetal’s return to Los Angeles


7 件のコメント:

  1. >メタルがあり、JポップやKポップやそれ以外の音楽の要素がちょっとあり

    はあ…BABYMETALにKの要素なんか無いですよ…
    おそらくエレクトロやテクノポップ的要素のことを言っているのだろうが、それはKに限らん要素だしな

    LADYBABYなんか持ち出してる奴もいるし…

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    1. ベビメタの曲の多くを書いてるゆよゆっぺがKポップ大好きだし
      メギツネも当初はバリバリのKポップ調で作ってたって言うし
      何らかの要素はあると思うよ
      まあKポップ毛嫌いする気持ちもわかるけどね

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    2. EDMの要素を多用にミックスする傾向が強いという意味でkpopとjpopは共通点が多いし、世界的に見ても両者は異質な存在。
      海外の人から見たらこの2つはほぼ同類だしjpopよりkpopの方がアメリカ人にはまだ馴染みがある方なのも事実。
      名前を持ち出して表現するのは普通の事でいちいち敏感に反応し過ぎ


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    3. まあ、日本人と知りながら、わざと中国人だの韓国人だの言う人もいるし意図は分からんよ

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  2. >EDMの要素を多用にミックスする傾向が強いという意味でkpopとjpopは共通点が多いし

    大雑把過ぎる
    EDMの時点で非常に広義的なのに、それに傾向と言われても…
    そもそもエレクトロニカの要素はJ-POPの主要な特徴とは言えないだろ
    J-POPと言われだした当初はむしろ少なかったはず

    EDM=K-POPでもない
    とにかく元ソースの時点でジャンル論としては強引過ぎる
    毛嫌いとか敏感とかは関係無い
    ダブステやブロステっぽい要素があったら、K-POPとか流石に無理筋過ぎるよ

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  3. まあアメリカ人から
    見たらこんなもんだよ

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