マーティ・フリードマンの「ミート・フック」:独占ビデオ・プレミア
クリスタ・タイタス(2016年8月2日)
ギタリストがハリウッド・ボウルのコンサートでRODRIGO Y GABRIELAと共演
十代からギターをシュレッドしてきたマーティ・フリードマンは、1986年に同僚のギタリスト、ジェイソン・ベッカーと共にCACOPHONYでのプレイで最初の名声を得た。アイコン的なスラッシュ・バンド、MEGADETHに在籍したことで、ビルボードのチャートとは無縁ではないが、2014年のアルバム、「Inferno」がビルボード200の186位にランクインしたことで、ソロ・アーティストとしてようやくチャートインしたことになる。1988年以来、ソロ・アーティストとして音楽を発表してきて、ようやくチャートに食い込んだことについては、どう思っているのだろうか。
「とにかくラッキーでした」とフリードマンは言う。」「私は米国でビッグであることについても、トレンドについても、バロメーターになるわけではありません。ですから、自分でできる最高のアルバムを作ろうとしているだけです。たぶん11枚のソロ・アルバムを出して、ようやくコツを呑み込んできたんでしょう」
マーティ・フリードマンはどのようにしてMEGADETHから日本のライアン・シークレストになったのか
フリードマンが認めているアメリカ本国の音楽トレンドに関する知識の欠如は、2003年にフリードマンが日本を本拠に定めたことによるのかも知れない。フリードマンの日本文化に対する愛情は、「Inferno」のリード・トラックのビデオに影響を与えている。このクリップはテレビ番組、全力坂をモデルとしており、その前提は違った女の子たちが坂を駆け上がるというものだ。でも、「Inferno」の新しいビデオ、"Meat Hook"で、フリードマンはより文字通りのアプローチを採用している。
「"Meat Hook"では、珍しく、作曲中にギター・リフが頭の中でビビッドなイメージとして浮かび上がりました」とフリードマンは説明する。「これは本当に珍しいことで、この頭の中のイメージのコンセプトを、ビデオを作る時までとっておきました。これはフックにかけられた巨大な肉の塊がたくさんあるイメージなんです。映画の「ロッキー」に出てくるような。なぜそういうイメージが湧いたのかは分かりません。たぶん、実際のギター・リフがとても攻撃的で、実際演奏すると、自分の筋肉のスタミナが全力で突っ走っているのを感じるのでしょう。ギター・リフが物理的、つまり「動物的」になりうるのなら、"Meat Hook"のメイン・リフは、そう言う風に表現できます」
ビルボードは本日、独占的に"Meat Hook"のビデオを初公開する。以下のクリップをどうぞ。
["Meat Hook"のビデオへのリンク]
「音楽的にはこの曲は一種、血みどろの感じで、中に緊張と解放の瞬間がたくさんあります」とフリードマンは続ける。「肉のコンセプトのようなもので、何かをと殺することはグロテスクで非難されるべきものですが、それが殺されてしまえば、それは飾られ、手厚く扱われ、調味料をかけられるので、食べるときには至福となりえます。奇妙な物事の展開だと思いませんか?」
"Meat Hook"は、サックス作で知られるノルウェーのジャズ=メタル・ミュージシャン、ヨルゲン・ムンケビーとのコラボだ。そのホーン・プレイは、この曲に前衛的な香りを与えている。フリードマンはこう観察している。「私たちはお互いにこれまでやったことがない何かが出てきた時に、文字通り喜んで何でもやろうという音楽的な倒錯と熱意があるので、この変わった、いらいらさせるようなコラボを"Meat Hook"でやったのです」
フリードマンは、「Inferno」のサポートで2年間世界をツアーし、このアルバムで共演した別の才能ある人物に対してスペシャル・ゲストを務める予定だ。すなわちアコースティック・ギター・デュオのRODRIGO Y GABRIELAだ。フリードマンは、8月14日にロサンゼルスのハリウッド・ボウルで二人に加わる。フル・オーケストラと共演すると明かしてくれた。「私たちはこのようなユニークなプレイヤーと文化の融合を最大限に活かすようなかたちでアレンジを行ってきました。これをやるように頼まれたことを誇りに思いますし、私の音楽だけでなく彼らの音楽のファンにとっても一生に一度のイベントとなるでしょう」
かつて、BABYMETALのメンバーは、メタルが「こわかった」と認めている
フリードマンはロサンゼルスにいるときに、次のアルバムの録音を始めた。2月の米国ツアーの完了以来ずっと取り組んでおり、2017年にリリースしたいと望んでいる。「「Inferno」は大変な作業プロセスだったので、鍛え上げて、ハードなトレーニングをすべてやって、その頂点に達しているボディ・ビルダーのように感じるのです。「Inferno 2」を作るつもりはないですが、「Inferno」を気に入ってもらえたなら、新作も失望させることはないでしょう」
このアルバムで数多くの他のアーティスト(ベッカー、ダンコ・ジョーンズ、CHILDREN OF BODOMのアレクシ・ライホ、REVOCATIONのデヴィッド・デヴィッドソン、それにsKYHARBORのケシャフ・ダールを含む)とコラボしたフリードマンにとって、今後日本のメタル・センセーション、BABYMETALと共演する可能性はあるのだろうか?
「テレビやプレスで何度か共演しましたし、同じコンサートに出演したことがありますが、まだ音楽を一緒にやってはいません」とフリードマンは言う。「音楽的なコラボが実現したとしても驚かないでしょう。両者にとって、何か正しいプロジェクトが生まれるかどうかというだけの問題です。BABYMETALは本当に素晴らしいと思います」
▼元記事
Marty Friedman's 'Meat Hook': Exclusive Video Premiere
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