2016年11月25日金曜日

[Babymetal Newswire] 東京ドーム、Red Nightレビュー(メキシコのファン編)(過去記事)

東京ドーム、Red Nightレビュー(メキシコのファン編)(過去記事)

オーストラリア、日本&メキシコのファンによるBABYMETAL、東京ドームの"Red Night & Black Night"レビュー



BABYMETAL RED NIGHT & BLACK NIGHT ―― メキシコ、メキシコ・シティーのダニエル・フエンテスによるレビュー

いささか慌ただしい一年の後で、ようやく東京ドームの時が来た。

これは、多くの連中と同様に、俺が世界中でBABYMETALを追いかけようと決めた年だ。ツアーの大部分は小さな会場なので、BABYMETALの母国でのショーがどのようなものになるのかわくわくしていた。

俺はアイドルやロックのショーをいくつか見て、友人と会い、ショーの前に完璧なムードを盛り上げようと、数日前に日本に着いた。19日の朝、俺と友人たちは、"メギツネ"のビデオが録画されたことで有名な阿佐ヶ谷神明宮を参拝しに行った。多くのBMファンがいたので、とてもリラックスできたが、これは東京ドームに向かう中、次に訪れるものに比べればほんの小さなことだった。

東京ドームのメイン・エントランス、そしてそれ以外の入り口では、いろいろなことが起こっており、通常のショーというよりはフェスティバルに似ていた。まもなく発売開始となる果てしないスタンドの前にはマーチャンダイズを手に入れるためのものすごい行列ができており、山のような数のコスプレイヤーが、ファンから頼まれれば誰の隣でも写真を撮らせていた。世界中から来た連中が次々と顔を合わせ、お互いを認め、日本人の友人と会い、話を分かち合っていたが、まるでずっと昔からお互いを知っているみたいだった。全体としては、コンサートというよりも、共通の友人のパーティーに出ているという感じだった。

何日も東京に降ると脅しを掛けていた雨はとうとうその約束を守り、午後早くから無慈悲に土砂降りとなった。だが、本当にネコや犬が降っていたとしても、ショーの始まるのを辛抱強く待っているファンのムードにはほとんど、あるいはまったく影響はなく、台風がちょっとしたトラブル、俺たちが何ヶ月も前から準備してきた感情の虹にとってはちょっとしたプレリュードに過ぎないことを明かしてくれた。

いささか混乱した(そして不要に思えた)入場までの待機を経て、俺たちは楽しく指定された自分たちのシートにたどり着いた。この会場の規模のでかさは実に印象的だったが、照明が落ちて、コバの説明が始まってはじめて、この場所の本当の大きさがピンときた。ものすごい数のファンが、アナウンスの一つ一つに叫び声や歓声を上げ、会場に注いだ。アンコールはなし、曲は繰り返されない、入り口で渡されたコルセットを身につけるようにとの指示が与えられた。そしてショーが始まった。

"Road of Resistance"の曲に合わせて、観客が息の合った歓声を上げたが、これはショーを通じて続いた。まったく新しいゴールドと黒のスーツを着た女の子たちは、円を描くフラット・スクリーンによって囲まれた巨大な構造物の一番上に姿を現し、その中に隠されたリフトを使って降りてきて、俺たちの誰もが知っている振り付けと呼びかけを行った。

誰一人として静かでなく、誰一人として動かずに立っていない、完璧に合った動きで、55,000人の人々が歌い、動きに従うという壮観は、圧倒的だった。ショーが、"YAVA!"、そして"いいね!"に進んでいくと、観客が雷鳴のように声を上げ、同時に歌っている中、日本のコンサートのフル・パワーが素早い残響に会場を揺らし、ショー自体の盛り上がりに一役買っていた。最初のハイライトは、短くメロディアスなイントロと共に"Syncopation"が始まった時で、ようやく日本におけるOTFGKショーに手を貸すことができたラッキーな選ばれた人たちだけではない、すべてのファンに明かされ、しかもこのためにずっと練習してきたように、完璧に曲の合いの手を歌っていた。驚愕の瞬間が訪れたのは"Amore"で、スゥが歌い出すと、驚くべきことにファンが彼女と一緒にシンガロングしたのだが、これは日本のファンの間ではとても珍しいものの、海外のショーでは彼女の解釈でごく当たり前のことだ。突然のワンツー・コンボが俺たちをヒットしたのは、BLACK BABYMETALがものすごくパワフルな"GJ!"のパフォーマンスを披露した後で、この曲はまさにこの観客、そしてこの会場のために用意されたような曲であり、続いてスゥメタルが"悪夢の輪舞曲"で戻ってきて、再びBLACK BABYMETALが、コンサートの「見せびらかし」のパートを"4の歌"で締めた。バンドのメンバーがそれぞれ、一身に注目を集める中その最高の技能を披露するチャンスである、このコンボを終えるために、もちろん神バンドがステージの主役となり、混沌とした"Catch Me If You Can"を演奏した。サークル・ピットがなかったが、ファンが大きな声、完璧なユニゾンでこの曲も歌ったので、ムードはそのままだった。俺ははじめて、メタルの習慣に素早く適応することで知られるBABYMETALのファンには、そもそもそんなものが必要ないのではないかと思った。

 この夜の終わりの組み合わせは、この上ない編成となっていた。最大のヒット曲2曲、"ギミチョコ!!"と"Karate"は、観客を完全に熱狂させる役割を果たし、"Karate"の間にみんなにジャンプを求める大きな呼びかけで終わった。観客が興奮する中、バンドが長らく待たれてきた、"Tales of the Destinies"のイントロを弾き始めた。このような曲のライブ演奏について、いささか心配していたのだが、神バンドがこれを完璧に弾きこなし(そして、ライブ・ショーらしくよりヘビーに)演奏しており、最愛と由結が、覚えるのは本当に大変だったろうと思える優雅でありながらエネルギッシュな振り付けを披露し、天才的なかたちで曲の急速な変化に付いていったのを見ると、心配はすべて氷解した。これはミキコ・メタルの最高の知恵と技(そして、ピアノのパートの振り付けはめちゃくちゃカワイイ、だからそれは考えるのをやめよう)によるものだ。曲はエンディング・ナンバーの"The One"に切れ目なくつながり、55,000のコルセットが光り、観客席から女の子たちと一緒に輝いているファンという圧倒的な光景に、ほとんど泣きそうなほど感激していた。

ショーは、観客に対するBlack Nightの告知で終わり、観客はさらにひどくなった雨の中、会場を去って行った。BABYMETAL日本ファンクラブのメンバーが、アフターパーティーに招いてくれたので、これまで会った中で、最もハードコアで献身的でクールな連中の何人かと一緒に夜を終えるくらい素晴らしいことはないとしか言いようがない。

▼元記事
Fans from Australia, Japan & Mexico review BABYMETAL "Red Night & Black Night" at Tokyo Dome


4 件のコメント:

  1. RED NIGHT参加者2016年11月25日 12:05

    あの夜の興奮、感動が蘇りますね。いつも翻訳ありがとうございます。

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  2. 翻訳ご苦労様です。
    ヘドバンはじめ日本の雑誌のドームレビュー記事を読んでがっかりされ通しだったのですが、こっちのほうがずっと良いですね。文章としても素晴らしいし、あの日の感動がダイレクトに共有できて不覚にも涙があふれてしまった。
    ありがとう。

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  3. ん?アモーレでシンガロ起きたっけ?
    あと「派フォー何素を披露」がどうしてもわからないです

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  4. ↑「パフォーマンスを披露」の入力変換ミスかと。

    熱いものが伝わってくるレビューですね。いつも翻訳ありがとうございます。

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