2017年6月7日水曜日

[Trinklebonker] トワイライト・ゾーンへ—BABYMETAL東京ドーム(2016)DVDレビュー(その1)

[Trinklebonker] トワイライト・ゾーンへ—BABYMETAL東京ドーム(2016)DVDレビュー(その1)

(2017年6月6日)







[長文なので2回に分けます]

俺がBABYMETALを知ったのは2017年3月と遅いので(いまだにこんなに遅れたことで自分を蹴りつけているところだ)、俺は「Live at Tokyo Dome」の公式トレイラーがその月の15日にポップアップしてきたときに、このすべてをチェックしようとすっかりはまってしまった。俺が惚れ込んだばかりのこのバンドが、日本でものすごい仕事をしたことは明らかだった。東京ドーム(チケット11万枚を販売)での2公演というのはものすごい。今では、この仕事をするのに千人以上が必要だったことが分かる。ステージ自体は、俺の町にある建物のほとんどよりも背が高いステージ自体は、美いが化け物じみていて、ショー(9月19日のRed Nightと9月20日のBlack Night)の前後のに、この権威ある会場でこのショーを行うために、前後の24時間に設営・解体された。つまり、これをやり遂げたばかりでなく、ステージ自体について行われたことに対して誰かが勲章ものだということことは明らかだ。その上で、このDVDパッケージ(日本では2017年4月発売、俺はインポートで数日前にコピーを手に入れた)に何かしらボーナスがあれば良かったとは思うが、後のためにいろいろとっておいたように思える。とにかくDVDに進もう。まず分かりやすいように、この二晩のトラック・リストから始めよう。

Red Night(ディスク1) – 1. “Road Of Resistance”, 2. "ヤバッ!", 3. “Iine!”, 4. “シンコペーション”, 5. “Amore”, 6. “GJ!”, 7. “悪夢の輪舞曲”, 8. “4の歌”, 9. “Catch Me If You Can”, 10. "ギミチョコ!!”, 11. “Karate”, 12. “Tales Of The Destinies” and 13. “The One” (English version).

Black Night(ディスク2) – 14. “Babymetal Death”, 15. "あわだまフィーバー", 16. "ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト", 17. "META メタ太郎", 18. “Sis. Anger”, 19." 紅月", 20. "おねだり大作戦", 21. “No Rain, No Rainbow”, 22. "ド・キ・ド・キ☆モーニング", 23. "メギツネ", 24. “ヘドバンギャー!” and 25. "イジメ、ダメ、ゼッタイ"

二晩で25曲となっていることが分かるはずだ。これが実際に起こったことだ。二番目には同じ曲をやらなかったので、彼女たちがリリースしたほぼすべての曲をたっぷりと披露したことになる。二晩ともチケットを買ったファンが勝者だ。このDVDを見ても素晴らしいが、こういうことだ。二日間で完全に違うショー。これを実現するのに関わったすべての人間と仕事を想像してみるがいい。女の子たちについては、実にものすごく動き回った。でもこれがBABYMETALだ。これは俺たちがここで目にする素晴らしいプロフェッショナリズムだ。彼女たちは、他とは違う。そのことに疑いはない。

驚くべきことに、どちらの晩もうまく行っている。一曲たりとも場違いに感じられる曲がない。特にサードそして4枚目をリリースしたら、たぶんここが最後となるかも知れない曲もあると想像が付く。「Live at Tokyo Dome」は、現在までにバンドの歴史として伝わってきたすべての決定的なドキュメントとみられることになるだろう。従って、とてもユニークだ。でも前にも言ったように、どちらの晩もとてもうまく行っている。

「Live At Budokan」ショーと同様に、どちらの夜も巨大なスクリーンにマスクと黒い骨スーツを着た男によって始まる。男が決まりごとを定める。この二晩、アンコールはない。撮影は禁止など。全員が公式の首用のコルセットを身につける。これはショーのあとで持ち帰ることができる。驚くべきことに、すべてが時計仕掛けのように進んでいくことになる。携帯が見えない。日本だけだろう……。

Red Nightは、"Road of Resistance"で始まり、女の子たちはステージの一番上に旗を手にしており、それぞれが自分のプラットフォームに立っている。それから曲が本格的に始まると、大騒ぎが始まる。ドローンが高所からすべてのアクションを捉え、花火が狂ったように上がる。ものすごいオープニングだ。一瞬、神バンドがフロントに出て、女の子たちがステージ(下階)に降りて、曲を終える。二曲目は"ヤバッ!"で、回転ステージ、熱狂的なステージ上での動き、そしてあの不思議なスカ風のリズムがある。それから、ドカン! ものすごいリフが入ってくるとさらに際立つラップの断片を持つ、狂ったような"いいね!"が続く。レーザーと崇拝が続く中、とにかくハイペースで楽しい。"シンコペーション"が続くが、俺はこの曲が本当に好きだ。脈動する心臓がどんどん速くなっていって、バン! 連中はロックする。これは美しく融合したメタルとポップだ。このリリースを代表するものとしてこの曲を掲げることもできたはずだ。それからスゥメタルが"Amore"のためにトップ・ステージに上がるが、これは美しい。非常にシアトリカルだ。ここでも山のような花火、山のようなギターがある。彼女はカワイイ・メタルの女王だ。"GJ!"ではモアメタルとユイメタルが観客を引き受けるが、二人は、満場を唸らせる中、ものすごくカワイイ。QUEENを思い出した。大きなシンガロングはとてもアリーナ向きだ。ここではとてもクールな動きがあり、俺は跳ねるようなリフが気に入ってる。"悪夢の輪舞曲"が続き、スゥメタルが再びフルにQUEENモードになる。回転するステージ、炎は武道館を思い出させる。とてもドラマティックだ。彼女たちにしかできないかたちで、「スターウォーズ」から文化上の歴史を少し借りて、声が「May the 4th be with you」と語り(もっとある、これは結局BABYMETALなのだ)、ユイメタルとモアメタルがやりたい放題をやる。これはこれまでで最も子供っぽい曲(そしてレゲエの部分は少し落ち着かないが、狙っているのは分かる)である"Catch Me If You Can"へとつながる。とても可愛く、無慈悲なJUDAS PRIEST風のリフがこれをつないでいる。女の子たちは観客に挨拶するためにステージ中を駆け回る。それは生命賛歌だ。彼女たちがこのような曲をうまくやれるという事実は驚きだ。それから神バンドがやり放題やり、"ギミチョコ!!"ではスゥメタルが英語で語る。「Hey guys. What is up? Hey everybody clap your hands. Let us sing together now. Are you ready Tokyo Dome?」(ねえみんな、どうしてる? 拍手をして。一緒に歌いましょう。東京ドーム、準備はいい?)たぶん、この曲はこのDVDの代表とするために選ばれたのだろう? あるいは彼女たちは大きな世界に少しずつ進んでいて、スゥの英語によるコミュニケーションは、世界的な仕事の結果なのだろうか? 俺は気に入っている。この曲のギター・ソロの間、女の子たちがステージ中を駆け回るパートがいつも大好きだし、とても楽しそうに見える。これはこの曲のものすごくエネルギッシュなバージョンだ。それから"Karate"が登場する。たぶん彼女たちの一番クールな曲だろう。俺は彼女たちがステージを支配しながら動き回るのが気に入っている。彼女たちはうまくやれるし、ビデオのトリックなど必要ない。再び壮大なシンガロングが起こり、ユイメタルは本当に感動していたように見え(泣きそう?)、見ていて俺も感動する。彼女たちは、いつも支援してくれて、いつも自分たちのためにそこにいてくれる観客からの愛情に対する畏敬の念に打たれていたに違いない。これは家族だ。とても複雑な"Tales Of The Destinies"は、ヒット曲にはならないだろうし、このプログレッシヴ・ロックを観客に押しつけているが、バンドはこれをうまくやり遂げ、女の子たちは素晴らしいものに見せている。この曲にはユーモアがあり、これはプライスレスだ。この曲は"The One"へと続いていき、女の子たちは金色の衣装を着て登場し、このような瞬間のために用意された長い花道を最大限活用する。スゥはとても感動的なパフォーマーであり、ここでは本当にすごい。そしてパワフルだ。そしてこれがRed Nightのフィナーレで、リモコンで点灯した首のコルセットから55,000の光が会場を照らし出した。このビジュアルはものすごい。彼女たちのキャリアでも美しい瞬間だ。これはかなり続いていくが、これはステージの人々と、自分たちがどれだけBABYMETALが愛しているのかを示すためにそこにいた55,000人が本当に結びついた時間だ。このエピック・ナンバーの音と共にすべてが終わる。

▼元記事
Enter the Twilight Zone – Babymetal Tokyo Dome (2016) DVD Review




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