2016年3月24日木曜日

HOMICIDOL MANIAC カラテ記事(2016年3月18日)後半

プロフィールとホームページに顕著に述べられているのは、夢幻レジーナがアイドルは何になれるのか、そして何ができるのかという概念を探求し、これに挑戦するために存在するという事実である。それ自体は珍しいことではない。このサイトにいるグループの多くのメンバーにたずねるか、お休みホログラムやそらとぶさかなのようなバンドにたずねれば、たぶん同じことを言うだろう。アイドルはパフォーマーであり、音楽はパフォーマンスだから、アイドルに出来ることに限界はないと。

とある特定のグループに近く、こうしたコメントを自分に関係づけて欲しくないとした別のツイッターの議論を引用すると、マネージャーやより小さな事務所の多くは、いま海外に目を向けているという。明らかに一部は他よりもそうしており、多くは「YouTubeを使って人気を得てから、台湾で演奏しよう」程度の計画しかないが、これもBABYMETALの歩んできた道のラフなコピーであり、あるいはアミューズほどの規模がない多くの会社がやれることでもある。

夢幻レジーナが海外に出ようと考えているのかどうかは分からないが、バンドの立場で考えてみると良い。ルナ・ファクトリーやライフ・イズ・スイート・ミュージックは、そこまで小さくはないし、といって大きいわけでもない。このアイドル戦国時代における日本は、他とは違ったやり方を望むアイドルにとって多くの機会があるかも知れないが、アイドルの半分はそもそも他とは違ったことをやろうとしているのだ。

俺の二番目のお気に入りである使用中のYouTubeのプレイリストは、ベルハー(BELLRING少女ハート)の「ギガバイト」からつながるお勧めに基づいている。ベルハーが多いし、ゆるめるモ!もある。オルタナ・ロック・タイプでは、非常に期待できるAVANDONEDがある。POP、MAISON BOOK GIRL、それにそらとぶさかなもオルタナ・ポップをやっている。BiSHやBILLIE IDOLはパンクよりだ。GIRLS EXCELLENCY INTERNATIONAL、校庭カメラガール、そしてSWALLOW MAZE PARAGUAYといったグループが入ってくることもある。言い換えると、様々なスタイルによる、とても良いグループが歌う本当に本当に本当に数多くのとても良い曲がアイドルによって歌われている。

つまり、この実験のための新しい快適な場所があり、アイドルがこれまでになく人気があるという事実にもかかわらず、これはとても混み合った分野なのだ。金を稼ぐのは難しい。もし君がマネージャーか何かだったら、このような状況でどうする? 未開拓の市場を探すだろう。

アジアは一般にアイドルを理解するので、そこに機会は存在するが、(Perfumeが面倒を見る)Jポップや特定のアイドル(モーニング娘。ヒューストン公演)ではなく、ヘヴィーな音楽をやっているアイドルに対して、BABYMETALが西欧への扉を開いているいま、他のグループも垣間見える光へ向かって頭を傾け、自分たちもあそこに行けないかと考えていると想像せざるを得ない。

エポック的なダブル・アルバムをリリースしたばかりで、ロック・ミュージックを多用する真のアイドル・グループであるももいろクローバーZが、次に足を踏み入れるかも知れないが、アイドル過ぎないだろうか? アイドル文化に近すぎないか? アメリカ合衆国全体で数千人以上の人たちがえびぞりジャンプを見たいだろうか。今だってたぶんそんなことはない。

だから君が夢幻レジーナだとして、いまこのメタルのようなものを真剣にやろうと思っていて、かつ市場で定着しているシンフォニックあるいはメロディックな音楽をやっているとしたら、ももクロのような影響力のある存在でも、真剣に試みることはいやがるかも知れない中で、君が考える方向性はこれだろうか? そうだとして、どうやってそれを実現する?

上に述べたことに基づけば、逆に思えるかも知れないが、多くのアイドルにとって都合が良いことが一つあるとすれば、メタル・ファンやパンク・ファンの種類によっては素晴らしいショーが大好きだというのがある。(パンク・ファンのあのグループはともかく)連中は本物ではない何かについて一日中文句を言っているだろうが、おかしなもの、やりすぎのものを伝統的に祝福する種類の音楽なのだ。頼むよ、KISSは世界的なスターになったんだし、このバンドには一人良いミュージシャンがいる。君が自分の音楽でリードし、それでも十分にアイドルなら(グループ・ダンス、調和したヴォーカルなど)、注目を集めて、その小さな突破口を探ることはできるだろう。

アイドル・ビジネスについてもっと賢い連中は、このことについて考えを共有できるだろうし、そうするべきだ。でも俺にとっては、まだオタではない西欧人に対して売り込みに成功するチャンスがあると考えている、伝統的なアイドルやオルタナ・アイドル市場より先に行こうとする者は、BABYMETALのビジネス・モデルとは限らないが(資源がなければグッドラックとしか言いようがないが)、BABYMETALが示したことには従う必要がある。

つまり「メタルに行け」ということだ。

あるいは、このことについて言えば、パンクやハードコア、あるいはPSYのような感染性のある人気者か、ポストパンクのバンドがカレッジ・ラジオを押さえたように特定のニッチ・オーディエンスをものにすることができるような独特の魅力を持つかだ。要は、音楽を最前線に押し出すことを真剣に考える必要があるということになるし、自分たちが楽しめる音楽を作ったかどうかにまったく関係のない理由で本当の成功を収めることができなかった、良いバンドや偉大なバンドが歴史にはそこら中に存在している。たとえ小さな突破口が示されたとしても、とても難しいことだが、素晴らしいグルーブであり、アイドルの新規性であれ、フックが何であろうと、音楽が非アイドル市場の期待を満たさなければ、長続きは出来ない。

でもこれは可能なのか? このサイトは不可能ならば存在しない。ここがただの超かっこいいアイドルについてのウェブサイトなら、俺たちは成長することも、変わることもない同じような考えのつまらない連中の集まりと言うことになるだろう。大切なのは、他の連中を転向させて、他のロック寄りのアイドルが日本から離れて成功させるような基盤を作ることだ。そう、基本的には、君が歯で削らなければならない鉛筆を持てるまで、一部屋しかない、暖房もない学校を暖めるために、学校まで歩いて、往復とも上り坂があって、三フィートの雪の中を、石炭の固まりを運んだことについて、君のおじいさんが話してくれたことと一緒なんだが、でもいまでは「長い」とか「難しい」というのはどういう意味を持つだろう。フォックス・ゴッドの神話とタレント事務所のプロモーションによって、三人の十代のアイドルが、50,000人の英国のメタルヘッドに、もっと演奏してくれと声を上げさせているんだ。可能なんだ。

BABYMETALが、典型的なアイドルの型にはまらない音楽をやりながら、まずアイドルとして自分たちを示すことができ、フルにメタルをやり、違いを実現するビジュアルや演奏フォーマスンスのスタイルを実現したのなら、他の連中にもやれるということだ。そしていまは成功していないとしても、標準は上がったし、天井も上がったし、音楽を楽しむ俺たちのような連中が、将来、真の国際的なアイドルシーンが発展することを期待できるかも知れない。

▼関連記事
HOMICIDOL MANIAC カラテ記事 (2016年3月18日)前半


0 件のコメント:

コメントを投稿