2016年4月23日土曜日

[Fix Me in 45] 「Metal Resistance」レビュー(個人ブログ)

「Metal Resistance」レビュー(個人ブログ)

(2016年4月3日)




レビューBABYMETAL―「Metal Resistance」

BABYMETALは、(バンド名を冠した)ファースト・アルバムのリリースによって、数年前に世界的なシーンに飛び込んできた日本の女子学生のグループだ。その高速で、ざくざくしたメタルと「アイドル」スタイルのボーカル(若い女の子だけが歌っているように思える、とてもクリーンで洗練された日本語によるボーカル)の組み合わせは、意見を真っ二つにしたが、その人気は急上昇した(つい最近、権威あるウェンブリー・アリーナでヘッドライナーを務めている)。(私自身を含め)多くは今でも、実態よりも単にスタイルであると示しているだけの、ワイルドなステージ・プロダクション、振り付けされたダンス・ルーティン、そして洗練されたイメージについて疑念を抱いている。セカンド・アルバムの「Metal Resistance」は批判者を黙らせることができるだろうか?

まず私の唯一の批判から始めよう。このアルバムを最初から最後まで聴くことは、一種の耐久試験のようなものだと分かるかも知れない。54分を記録する高速のとてもテクニカルなメタルと、これを読んでいる99%の人々が理解出来ない歌詞は試練だと分かる。このアルバムは素晴らしく演奏され、そして歌われており、クライマックスに達するまでにスイーツを食べ過ぎてしまったことの音楽版である。

そう述べた上で、それでもこのアルバムは忍耐に値する。(DRAGONFORCEのメンバーをフィーチャーした)激しいタイトル・トラックで幕を開け、「Metal Resistance」は期待に応えて始まる。2曲目で最初のシングル"Karate"は、BABYMETALが現在演奏するようになったアリーナにふさわしく、また君の頭に入り込んで、当分は離れないだろう数多くのフックのうち、最初のものを与える絶対的にものすごいトラックだ。妥協のないヘビーな取り組みにも関わらず、"Amore"、"From Dusk Till Dawn"、それに"No Rain, No Rainbow"のような「よりスローな」瞬間は、最終的に驚くべき英語によるエンディング・ナンバー、"The One"に到る、前後の狂気からの「耳に優しい」ブレイクも存在する。完璧ではないが、このアルバムは批判者のかなりの数を沈黙させ、この摩訶不思議な素晴らしいバンドにとって、とても明るい未来となるだろうものをかいま見させてくれる。

得点:8/10

ハイライト:"Karate"、"あわだまフィーバー"、"From Dusk Till Dawn"
DRAGONFORCE、高速メタル、派手なコーラス、そして絶対的な狂乱が好きなファン向け

▼元記事
https://fixmein45blog.wordpress.com/2016/04/03/review-babymetal-metal-resistance/


8 件のコメント:

  1. 点数は良いのに、コアではない一般ユーザーには、(ネタ的な一発屋は除いて)英語の壁ってのは、やっぱり大きいのかな?と思わさせられるなぁ。

    ベビメタには、ビジュアルやライブも武器として、言葉の壁をぶち破って欲しい。
    (音楽を聴くんじゃなくて、感じる層が増えれば、行けるかな。)

    返信削除
  2. 個人ブログはどうなんでしょうか?珠玉のレビューなら読みたいですが。。否定から入り肯定する論評パターンですが、否定の根拠が歌詞が日本語、肯定の根拠がKarateのフックとTHE ONEの英語ではお粗末すぎませんか?"Amore"や"No Rain, No Rainbow"がブレイク(小休止)とは、トホホですね。
    dukaco1967さんの指摘ですが、私はBABYMETALは日本語でいいと思っていて、例えば、"THE ONE"は日本語ver.(英語も含むが)の方がSu-Metalの伸びやかな声が生きています。英語では子音を発音するときに雑音が混じって綺麗に聴こえず日本語ver.のボーカルの伸びやさに欠けます。これを残念がる欧米ファンもいます。逆に、"No Rain, No Rainbow"は歌詞の甘い乙女心が気になりますが、日本語が分からなければQUEENを聴いている気分そのままです。一長一短あり無理して英語で歌うとBABYMETALの良さが消えてしまうような気がします

    返信削除
  3. 最初はビックリしても、いずれは慣れてしまうもの。
    本当に世界に定着するなら、必ず英語が必要になる。
    今なら拙い英語力でも許されますからね。
    先を見据えた行動なのでは?

    返信削除
  4. 本来、否定的に見てきたが、肯定せざるを得ない感が良い(笑
    実は、隠れ肯定派なのではなかろうか?
    さて、英語だが、我々も断片的に理解しながらも何だか分からず洋楽を聴いてきたのだから、彼女らにはこのまま日本語で突っ走ってほしい。
    日本語が世界のスタンダードにはなり得ないと思うが、少なくとも、カワイイメタル分野において、一定の日本語市民権を得ても、バチは当たらないと思う。

    返信削除
  5. 「英語が必要」てのは根拠の無いあくまで仮説に過ぎません。
    実際に「流暢な英語で爆発的に海外で売れた日本人」なんてものは後にも先にも存在しないわけですから。
    大体ですね、過去海外で最も売れた日本の歌である坂本九『上を向いて歩こう(スキヤキ)』がそもそも全篇日本語であって、タイトル「スキヤキ」含め英語は一語たりとも含まれていません。
    何をかいわんやでしょう。
    「海外で売れるためには英語が必要」なんてのは幻想に過ぎません。

    返信削除
  6. 海外版CDでTHE ONEを英語バージョンにしたのは、音楽で世界をひとつにしたいというコンセプトを外国の人たちにも理解してもらいたいからだと受け取っています。そういう意味で、英語で歌うべきか、日本語で歌うべきかという以前に、歌詞は英語でなければならなかったということです。
    また、評論家の中には、THE ONEも含め、最後の3曲が無ければ良かったとか、曲が弱いとか言ってる方々がいましたが、同じ意味で、THE ONEは最も重要な曲なので、そう評論しているのは、ベビメタのセカンドアルバムのコンセプトをまったく理解できておらず、ただ、楽曲のみを評論しているだけだということがわかります。

    返信削除
  7. "THE ONE"英語バージョンについては文法にどうも問題があったようで「英語の不得意な作詞家が書いたらしい」という指摘が海外の批評でありましたな。
    ちゃんと意図が伝わってるんだろうかという不安はある。英語詩は試みとしては否定しないけどさ、やるんだったら日本人に間違い文法の上に響きの美しさも損なわれた紛い物英語を付けさせるんじゃなくて、ちゃんとした英米人の作詞家に任せるべきだと思うよ。

    返信削除
  8. いつも翻訳ありがとうございます。
    この記事が示唆に富んでいるように思うのですがいかがでしょうか?
    お時間あればご紹介ください
    http://www.homicidols.com/babymetal-english-and-the-one-does-it-matter/

    返信削除