2016年5月14日土曜日

[Stitched Sound] BABYMETALデトロイト・ライブ・レビュー

ライブ・レビュー:BABYMETAL デトロイト、2016年5月11日

ホセ・ガルシア、Stitched Sound(2016年5月13日)




フィルモア・デトロイト、5月11日午後6時。4ブロックに伸びた行列が、モーター・シティにくねくねと連なり、どんどん伸びていた。一番の「カワイイ」衣装を着た、両親と一緒の6歳の女の子から、大人の男女まで、BABYMETALとの宵を過ごすために、ドアが開くのを熱心に待っていた。メタルヘッド、ロック・ファン、Jポップ愛好家が、一緒に立って、さくら学院の卒業生と神バンドが、世界に知られたライブ・ショーでワクワクさせてくれるのを見に来たのだ。

BABYMETALは(まだ聞いたことがないなら)、18歳の中元すず香(スゥメタル)と16歳の水野由結(ユイメタル)、そして菊地最愛(モアメタル)とそのバンドである神バンドからなる日本の「カワイイ・メタル」グループだ。2010年に有名な日本のアイドル・グループ、さくら学院の派生グループとして結成されたBABYMETALは、現在3度目のワールド・ツアーを行っており、分かりやすい歌詞、ものすごい振り付けのダンス、そしてゴリゴリしたリフで、世界中を魅了している。

午後7時、ドアが開き、ファンがフィルモア・デトロイトへどっと入り込み、BABYMETALの愛好家の波が、マーチャンダイズを買うために売り場へと向かった。私はメイン・フロアに大きな期待を抱きながら立ち、フェンスから4列目にいた。PAを通じて、メタルの大物の紳士録をフィーチャーしたプレイリストが流れる中、熱心なサポーターで、会場はどんどん一杯になっていった。

午後8時、プレイリストが止まった。照明が落とされ、神バンドがステージに登場すると、観客は歓声を上げた。バンドは観客に挨拶し、自分たちの位置に付き、期待感はさらに高まった。ほとんどカデンツのようなスタイルのマーチング・アンセム、"Babymetal Death"の演奏が始まった。観客を盛り上げ、ショーのムードを高めるための曲で、ものすごく効果的だった。女の子たちが歩み出て、ビートに合わせてステージ上の位置に付き、ショーが始まった。

BABYMETALは、経験を積んだベテランのように曲から曲へと進んでいく。"いいね!"、"あわだまフィーバー"、"GJ!”といった具合に。デビュー・アルバム、「Babymetal」(2014年2月リリース)からの人気のある、観客が喜ぶヒット曲を選んで演奏していた。あらゆるバンドのホームタウンでのショーのように、観客の反応を求めると、ソールドアウトし、満席のフィルモア・デトロイトはエネルギーで爆発した。スゥメタル、ユイメタル、モアメタルが、観客に「きょうはどういう気分?」、「叫んで!」とあおると、ファンは歓声で応えた。

セットの半ばで、BABYMETALは"Catch Me If You Can"へと進んだ。この曲の終わり近くで、女の子たちは少しだけ休憩のためにステージを離れた。神バンドが前に出て、絶対に信じられないようなジャム・セッションで、その全体としての音楽的技量を示し、観客に改めて自己紹介した。ステージのウィングから女の子たちが戻ってきて、"META メタ太郎"が始まり、続いて、現在のヒット曲、"Karate"へと進んだ。この曲のブリッジで、女の子たちは踏み台に乗ると、観客に一緒に歌うように合図した。みんなが空にフォックス・サインを掲げ、一緒になってスゥメタルの「みんなの声を聞かせて」という言葉に合わせて叫び、スゥメタルは、コール・アンド・レスポンスで観客とのやりとりを続けた。

グループは、まもなく、YouTubeで5,000万ビューを超えている"ギミチョコ!!"を演奏した。ブリッジで、女の子たちは再び踏み台に上り、ユイメタルは巨大な70センチ幅のスリー・マスケティアのチョコバーを、モアメタルはスニッカーズのチョコバーを掲げた。スゥメタルが「下がって」と観客にステージから少し下がるように求め、人々は広がった。コール・アンド・レスポンスのあとで、スゥメタルが「チョコは好き?」とたずね、観客は力強く「イエス!」と応えた。するとスゥメタルは、「3-2-1と数えたらジャンプして!と言った。彼女がカウントダウンを始めると、観客は構え、私がこれまでどんなショーでも見たことのないようなエネルギーに満ちたジャンプを行った!

ショーはエンディングに近づき、グループは、"The One"の英語バージョンを演奏して、少しペースを落とした。曲が終わると、会場の照明が暗くなった。ステージが空っぽになり、ファンが足を踏み、拍手をして「もう一曲、もう一曲、もう一曲!」と唱えた。神バンドとBABYMETALがステージに戻ってきて、再び観客が爆発した。アンコールに、バンドは"Road of Resistance"を演奏し、ファンとさらにちょっとコール・アンド・レスポンスを行った。お約束の「私たちは……BABYMETAL!」、そして「またね!」で最後を飾り、これでショーが終わった。晩の始まりに列を作って待っていた時よりも、生のBABYMETALを見てさらに興奮した様子で、観客はみな一杯の笑みを浮かべて出ていった。

完璧に演じられた難しい振り付け、パワフルな音楽、そして観客とのやりとりでいっぱいの、ほぼノンストップで2時間近いショーによって、私は観客と同じ状態で残された。完全な畏敬の念だ。BABYMETALは今夜新しいファンを何人か獲得し、みんなにこれから何ヶ月も話すことになる何かを与えた。もしBABYMETALのファンでないなら、そうなるべきだ。

▼元記事
http://stitchedsound.com/live-review-babymetal-detroit-5-11-2016/


2 件のコメント:

  1. お決まりのシーユーが記者さんにも浸透してるのはなにげに凄いこと
    バンド独自の様式美が覚えられて地位の確立されてきた証拠

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  2. ギミチョコの新しい煽りは楽しいね

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