仮面を外したBABYMETAL(その2)
だが、これは仮定的な状況ならそうなるということに過ぎない。なぜならBABYMETALの三人のメンバーは、実際にフォックス・ゴッドに選ばれて、BABYMETALとなったのだから。ああ、フォックス・ゴッド。この重要なBABYMETAL伝承の特別な部分を良く知らないのであれば、それはこういう話だ。フォックス・ゴッドが、バンドを創り、その音楽を世界に広めるためのメンバーを選んだ。フォックス・ゴッドは、スゥメタル、ユイメタル、モアメタル(そして見えないコバメタル――彼については後ほど)に予言というかたちで指示を与える。フォックス・ゴッドはケラング!の訪問時には目にも見えず、謎のままだったが、バンドによれば、フォックス・ゴッドが、BABYMETALがどんどん大きくなっていく成功に拍車を掛けている存在だ。
「フォックス・ゴッドの予言は、いつも狂っていて、想像も付かないものです」と、ホグワーツ校のフクロウに当たるBABYMETALを受け止めた時は12才で、現在は18才となったスゥメタルは言う。「でも最後には、(フォックス・ゴッドが定めた)目標を達成しますから、目標が大きいほど、私たちはもっと努力しようとします。ですから、実際にはフォックス・ゴッドがあの狂った予言と大きな目標を与えて下さることに感謝しています」
「予言は想像も付きません」とユイメタルは認める。「たいていはものすごく大きなものなので、いつもびっくりしますし、いつも本当に達成できるのか心配になるんです」
「フォックス・ゴッドは、いつも本当にびっくりするような時に新しい予言を与えますが、私はある意味、予言を楽しんでいると思います」と、ユイメタルと同様に、選ばれたときには13才で現在は17歳になったモアメタルは言う。「フォックス・ゴッドはBABYMETALについてのすべてを知っていて、私たちがどの道を進めばいいのか、フォックス・ゴッドには分かっていると信じています。また、私たちはフォックス・ゴッドを信じており、フォックス・ゴッドもBABYMETALを信じていると思うんです。ですから、できないことなんてありません。私たちは何でもできるんです」
モアメタルは一瞬、間を取った。
「でももしフォックス・ゴッドが幽霊と一緒にライブをやれと言ったら、全力でノーと言います」
なんで?
「だって幽霊は嫌いなんです」とモアメタルは笑う。「耐えられない!」
スゥメタルは、フォックス・ゴッドにノーと言ったことはある?
「ありません(笑)」とスゥメタルは答えた。
彼女たちは信仰に篤いようだ。BABYMETALの三人のメンバーは、フォックス・ゴッドの予言がしばしばとても多くを要求するが、その要求によって自信が得られるという。ユイメタルが言うように「想像も付かない」と思えるとしても、フォックス・ゴッドはバンドが達成できると分かっている課題しか定めない。なぜなら、最大限の努力が要求される目標によってのみ、対象が成長し、学ぶことになるからだ。
「フォックス・ゴッドはBABYMETALを信じているからこそ、難しい目標を予言するのだと思います」とスゥメタルは説明する。「同時に、BABYMETALのファンも、フォックス・ゴッドの次の予言を楽しみにしていると思います。実際、私たちが予言を受けると、同時にファンもそれを聞くことになります。前回、東京ドームで演奏すると予言を受けた時、私たちはファンの皆さんと一緒でした。ですから予言のあとで、ファンの皆さんも、会場で、私たちが次のステップに進むことを応援してくれました。フォックス・ゴッドが私たちの背中を押し、課題を与えているだけでなく、ファンの皆さんが私たちを支えていて下さるのだと思います」
だが、フォックス・ゴッドは、BABYMETALを変えようとするだろうか? 結局の所、フォックス・ゴッドはバンドを創造した聖なる存在なのだ――BABYMETALはフォックス・ゴッドが行きすぎることがあると思ったことはないだろうか? ヒップホップBABYMETALとか? CANNIBAL CORPSEとの7インチ・スプリット・シングル?
「たぶん、実際に変わることについての予言みたいなものは面白いでしょうね」とモアメタルは思いにふける。「結局、フォックス・ゴッドの予言が、私たちをもっともっと大きくなろうと努力させるんです。フォックス・ゴッドが求めることなら何でもやります。フォックス・ゴッドを信じていますから」
「予言としてなら、どんなことも可能だと思います。メタルをやること自体が新しいことでしたから」とユイメタルは説明する。「最初は私には新しいことだったので、フォックス・ゴッドが命じる次にやることにはいつもびっくりさせられます。そう期待しています。フォックス・ゴッドが私に何かをするように命じるなら、それはユイメタルにしかできないことなんです」
「すべてがフォックス・ゴッドによります――すべてです」とスゥメタルは言う。「ですからフォックス・ゴッドが何をやるように私に命じても、私はそれをやります。でも、フォックス・ゴッドが信じているものが私たちが信じているものでありそれは同じだと思いますから、自分たちが予言されたことをするだけです。また同時に、このようなかたちで私たちが考えた本当にたくさんの大切なことがありますから、フォックス・ゴッドが実際に変われと命じるなら、それは大きな問題となるでしょう!」
BABYMETALのメンバーは、誰もフォックス・ゴッドに会ったことがない。そして実際、私たちもだ(会えるよう頼んだのだが、それはできないとのことだった)。でもフォックス・ゴッドの弟子とフォックス・メタルが語るすべてのものを行う者として、たずねる必要がある。「フォックス・ゴッドの見た目は?」
「キツネに似ているのは明らかでしょう」とモアメタルは笑う。「でもとても優しいキツネ、親切なキツネさんで、私は信じています。あの難しい予言や目標を与えられることを通じて、愛情を感じます。通常、日本ではキツネは目を意味しますが、フォックス・ゴッドは素敵で、美しくて、優しい目を持っていると思います。でも、実際には会いたくはないですね。いつも神様でいてほしいですし、想像の中にとどめておきたいんです」
スゥメタルはもっと具体的な返事をした。
「フォックス・ゴッドは、本当に神様のような存在ですから、遠く上から見ているのだと思います。でも同時に、マスコットのように、とても近くに感じます。たぶん、マスコットの人形があったら、持って歩けるんですよね! そうすればもっと話せるんです!」
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▼元記事
Kerrang! 1648
Babymetal Unmasked: Future Metal
パパ・エメリトゥス2世「……」
返信削除FOX GODの設定は解散まで続けるのかな・・・
返信削除流石に来年はメディア側も呆れてインタビューしなくなるんじゃないの?
さすがにキツネさんの話ばかりで途中でやんなった。インタビュアーまで一緒になって調子を合わせなくても。KOBAMETALは頑固だな。
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