2016年12月11日日曜日

[Kerrang!] 仮面を外したBABYMETAL(その3)

仮面を外したBABYMETAL(その3)

だが、BABYMETALに注目し続けているのはフォックス・ゴッドだけではない。バンドは、"ギミチョコ!!"の素晴らしいバイラル・ビデオのおかげで、2012年に爆発して以来、注目度の高い有名人のファンを集めてきた。マドンナからMETALLICA、デスメタルのレジェンド、CARCASSまで、BABYMETALを認めてきたし、レディー・ガガは、彼女たちがとても気に入ったので、アメリカで一緒に演奏するよう招いた。

だが、俺たちはスターだけを扱っているわけではない。俺たちが扱っているのは神々だ。そしてフォックス・ゴッドと肩を並べて立つことができる唯一の力強い人物は、JUDAS PRIESTのフロントマン、ロブ・ハルフォードしかいないだろう。ハルフォードは、アメリカの授賞式でバンドと共にステージに上がり、PRIESTのクラシック、"Painkiller"と"Breaking the Law"を鳴り響かせた。そしてフォックス・ゴッドが君を信じるように、世界で最も偉大でメタルな男が君が支持するに値すると判断したことで、大きな後押しが得られるのだ。

「私たちがロブ・ハルフォードさんと演奏すると聞いたときには、一瞬信じられませんでした」と、ビッグ・マンと"Painkiller"をデュエットし、ハードコアなメタル戦士たちを嫉妬で涙させたスゥメタルは振り返る。「それから、心配もしていました。私たちが演奏するのはJUDAS PRIESTさんの曲だったからで、曲も英語でした。ですからはじめてやらなければならないことがたくさんありました。でもロブさんと会ったら、リラックスして楽しみなさいと話してくれたんです」

「メタル・ゴッドは本当はとてもやさしくて、とても親切であることが分かりました」とモアメタルは追想する。「ロブさんと演奏する前に、プレゼントとしてブレスレットを頂きました。私はロブさんはとても暖かい人だと思いました。ロブさんが他の人たちを大切にする姿はとても印象的でした。もし機会があれば、また一緒に何かをしたいと願っています」



スゥメタル、モアメタル、そしてユイメタルにインスピレーションを与えたばかりでなく、ハルフォードはまた、BABYMETALチームの別のメンバーに影響を与えた。すべての中心の黒幕であるコバメタルは、フォックス・ゴッドの予言を行動に変え、曲を書き、すべてを押し上げ続けている。欧州のフェスティバルのバックステージで出会った時に、ロブがコバメタルに与えたアドバイスは、シンプルに「Stay Metal(メタルであれ)」だった。ステージでバンドと演奏することもないし、写真が出ることもなく、そっと陰で物事を動かしているコバメタルにとって、これはフォックス・ゴッドからの命令と同じようにほとんど厳密に守っている助言だ。

「私はフォックス・ゴッドに会ったことはないんです」とコバメタルは認めて、「他の人と同じように予言を受けます。フォックス・ゴッドが告げることをやらなければならないことにプレッシャーを感じるかですか? いいえ。実際には、思われているほどのプレッシャーではないんです。予言は、次にどのようなステップを取らなければいけないのか、そしてどのようにアプローチすれば良いのかを指定します。そして実際には、メタル・ゴッドにも何が次に来るのかは分からないんです。分かることもありますが、基本的には分からないのです! そしてあらゆることが自発的に起こるので、しばしばびっくりすることになります。例えば、メタル・ゴッドとのコラボレーションは、こうした例の一つでしたし、海外でMETALLICAやIRON MAIDENと演奏するとしたらそうなるでしょう。想像することはできるが、実現することは難しいんです」

だが、それがコバメタルがやらなければならないことだ。BABYMETALの成功、そしてずっと目に見えにくいかたちだがスゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルにとって重要なのは、コバメタルが音楽、ビジョン、そしてバンドに関する予言を実現する人物だということだ。コバメタルは謙虚だが、またBABYMETALの実績に強い誇りを持っている。そしてちょっと驚いてもいる。

「初めての日本人アーティストとしてウェンブリーで演奏することは、私がやろうと決めた目標の一つで、そのゴールを立ててから、実際にどうやって実現しようかと考え始めました」とコバメタルは説明する。「東京ドームもそうです。日本では最近、メタル・アーティストが2日間ソールドアウトすることはとても珍しくなりました。新譜、「Metal Resistance」が英国でトップ15入りしましたが、これは日本人アーティストにとって新しいことでした。私はいつも新しい歴史とこの種のビジョンを作り、ビジョンを持ってこれを実現し、努力する、これがすべてです」

ケラング!とBABYMETALが別れるときに、バンドは昨年のレディング・フェスティバルでレポーターにダンス・ルーチンを教えたことを思い出して笑っていて、自分がほとんどの人が見るものとは違った側面を見たんだと感じざるを得なかった。そしてBABYMETALのようなバンドは他に存在しない。だが、表と裏と同じように複雑で奇妙に思えることがあるとしても、これは結局フォックスから指示を受けるバンドなのだ。彼女たちがやりたいことはとてもシンプルで普遍的なものに要約される。達成することだ。そしてフォックス・ゴッドが次に何を企んでいるのかは、コバメタルのあり得ない夢さえも超えている。

「ウェンブリーで初めての日本人アーティストとして演奏したことは大きな達成でした」とスゥメタルは言う。「ですから、東京ドームをやったことで、他の日本のバンドがまだやったことのない新しいことをやらなければならないと思っています」

「BABYMETALにとって一番大切なことは、挑戦し続けることです」とコバメタルは言う。「多くのレジェンドが存在します。たとえばIRON MAIDENです。でもIRON MAIDENは踊れません! 大切なことは常にオンリーワンであることです」

「東京ドームで演奏した時、これは終わりじゃない、始まりだと思いました」とユイメタルはまとめる。「私たちはまだ新しい予言を受けていませんが、さらに前に進めると確信しています。次は何かもっと大きなものがいいです!」

それが何であり、知っているのはフォックス・ゴッドだけだ。でもそれが起こるとき、君はそこにいたいと思うだろう。

BABYMETALは、今週レッチリと英国をツアーする。「Live At Wembley」はearMUSICより12月9日にリリースされる。

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▼元記事
Kerrang! 1648
Babymetal Unmasked: Future Metal


1 件のコメント:

  1. 怒涛の翻訳ありがとう!!!!!!!!!!!
    いろいろメディアの記事が増えて大変だと思うけど
    引き続き宜しくお願いします!!!!!!!!!

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