2018年5月14日月曜日

[The Daily Dot] なぜBABYMETALはYouTubeで最高のショーなのか

[The Daily Dot] なぜBABYMETALはYouTubeで最高のショーなのか

ラモン・ラミレス(2018年5月13日)






死とメンバー一人の不在の中、BABYMETALが地獄を解放するために戻ってきた。

BABYMETALは、世界的にツアーを行っている、愛されるロック・バンドだ。この日本のバンドは、GUNS N' ROSESの前座を務め、アメリカのレイトナイト・ショーに出演した。木曜の晩、PBSオースティン・シティ・リミッツが撮影しているテキサスのど真ん中にあるムーディー・シアターで、ほぼ満員の2,500人ほどの観客は、マーチャンダイズに辛抱強く長い列を作り、満足が行くまで歌った。

だがBABYMETALは、実際にはYouTubeバンド、そのバイラル生によって成功を収めたインターネット時代の驚異だ。2014年の"ギミチョコ!!"は、コメントでフェースブックの友人にタグ付けすることでシェアされるように仕組まれた、同時的にものすごい勢いで広がることによって登場した。バンドは、経験を積んだマネージャーたちがタイトに振り付けされた十代のアイドルを粗製濫造するJポップの劇場性と、分かりやすくてラウドなヘビー・メタルを融合している。モータル・コンバットのアバターのようなドレスを着た三人の十代が、Mudvayneのリード・ヴォーカルを担当している姿を想像して欲しい。

今年、欧州と日本に向かう前に、わずか5回の米国公演の一つを行った、オースティンのムーディーで、BABYMETALはフロアのびっくり仰天した子供のファンにシャボン玉を吹かせ、パパたちは明らかに幼い娘をサークルピットから守っていた。日本語でシンガロングしているのはアジア系アメリカ人ばかりでなく、私の前では、困惑した大人たちが、「BABYMETAL」をググっていた。

ショー前のアニメーション・ビデオには「Metal resistance, episode VII」とあった。これは私が思うに、ヘビー・メタルによって、地球を救うために、「Chosen Seven」がどのようにフォックス・ゴッドによって遣わされたのかを語るオリジナルの物語を語っている。ストーリーは、外典のような寓話として示されているが、Coheed and Cambriaが恥ずかしくなるような、十分にオタクな熱意が込められている。七つの輝くネオンのオンステージ・セットリストが、バンドがどの方向に向かっているのかのヒントを与えてくれる。

2016年にスティーヴン・コルベアは、バンドを紹介する前に「これから何を見るのか分かりませんが、とてもワクワクしています」と言った。

金色のケープ、黒い旗、そして観客に向けて大きく振られる足。(あのものすごく熱狂的な振り付けと共に、時々録音されたバッキング・トラックがホールを突き動かす。)

ニューメタルの正しさを主張するオマージュである、手作りのブランド「カワイイ・メタル」を大音響で演奏する4人編成のバンドがいた。('90年代後半に、米国の苦悩する近郊生活者が創り上げた、あのツーバス音楽だ。)ひどくシンプルなロック・ミュージックにもなり得るのだが、停電のように響くベースラインと叫ぶような高速ソロで、生き生きとしたものとなる。)

「さあ、オースティン……今夜にの気分はどう?」、フロントウーマンのスゥメタル(20歳)がたずねた。そして彼女は3数えると、ファンに上下にジャンプするように指示した。これがこの夜の唯一のストレートな対話となった。

BABYMETALは、現実世界の悲劇やドラマを乗り切ることで、自然児であることを証明した。1月にギタリストの藤岡幹大(36歳)が、観察台から転落したあとで、亡くなっている。

今週のワールド・ツアーが始まった時に、アイドルたちのうち、2/3、すなわち中元すず香(スゥメタル)と菊地最愛(モアメタル、18歳)のみが登場した。ユイメタルとして活動している水野由結(18歳)は不在で、ビルボードによれば、11月以来、バンドのツイッターに登場していない。木曜の11曲、1時間のショーには、彼女の代わりに、パントマイムするための一風変わったメンバーの役割を務めている二人のダンサーが出演した。この驚きのラインナップは、今週3WhereIsYuiMetalハッシュタグにより、ソーシャルメディアで大騒ぎになったが、金曜日にBABYMETALの豆ー地面とはユイメタルは現在もバンドのメンバーで、米国レグではツアーしていないだけだと発表した。

YouTubeにそのキャリアを遡ることができるバンドとしては、BABYMETALはPentatonixよりずっと優れている。

ビデオ・シェアリング・プラットフォームから登場したポップ・ミュージックはひどい。これは、YouTubeのバイラル性は、有名になりたいアーティストに報いるからだ。うまく歌い、自分の才能がリアリティーTVのオーディションに出られるようになることで名声を得ることができるが、これは表現芸術に対する技術的な正確性に対するコミットメントを意味する。

ツアーしているYouTubeバンドは、クリスマスになると元気になる、古くさいアカペラのナードであるPentatonixや、現代のヒットを'20年代風にカバーすることを本業とするニューヨーク・シティのPOSTMODERN JUKEBOXのような、当たり障りのない、なくても済むようなバンドにもなりうる。YouTubeは、野心のあるビデオブロガーやコメディアンによる新奇のラップ・ソングに同じように影響を受けやすい、安全だがいらいらする状況を創り上げた。BABYMETALはなぜか、それを超越している。

このバンドは、高速のパワー・メタル・シングル、"Distortion"をセットの最初の方で披露した。今週リリースされ、英語のコーラスをフィーチャーした根曲は、BABYMETALがポップに詳しく、ブロードウェイ・マインドを持つマネージャーによって縛られているとしても、アイドルの寿命よりも長生きし、すべての反対者を呑み込むだけの力を持っていることを証明している。

集成:ユイメタルはツアーの米国パートには同行していないが、2018年の後半に戻る可能性がある。また、このツアーは、「Episode XII」ではなく、「Episode VII」の紹介をフィーチャーしている。

▼元記事
Why Babymetal is the greatest show on YouTube







2 件のコメント:

  1. 現代アメリカの音楽シーンに対する皮肉が気持ち良い。
    遠い昔、ロック小僧だった自分には溜飲が下がる思いだね。

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  2. 翻訳お疲れ様です

    ベビメタのライブが観たいというメンバーがいるPentatonixと
    ギミチョコをカバーしたPOSTMODERN JUKEBOXに
    角が立つ記事w

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