2016年4月25日月曜日

[Le Suricate Magazine] 「Metal Resistance」レビュー

BABYMETAL:「Metal Resistance」:崇拝することを憎む

評価:4/5




現在、メタルの小さなコミュニティーでは、それに関する話が盛り上がっており、議論に火が付いている。BABYMETALがその名前で、日本ではメタル・アイドル・グループとされている。BABYMETAL(そしてその音楽スタイル)の大きな特徴は、通常のミュージシャンに加えて、曲が、狂気とエネルギーに満ちた、3人のとても若いシンガーによって歌われている点にある。

なぜそもそも名前にメタルを含むグループについて、そんなに騒がれるのか? タラタタ(フランスのワールド・ミュージックを扱う番組)でナギ(その司会者)が述べたように、「聴けば分かる」のだ。BABYMETALは、地元の大衆を相手に、日本人形のようにおかしくて、かわいいことだけをやっていることもできたろう。だが、このグループは、インスピレーションに富み、良く練られた、説得力のある音楽を提示する。

2014年のバンド名を冠したアルバムによって、世界で多少の注目を集めることができた。「Metal Resistance」のリリースにより、グループは、そのとても良い第一印象を確実にすることを望んでいる。不安を直接壊してしまう。これは私たちの親しみやすい日本人たちのために達成するミッションだ。

最初の曲から、馬鹿騒ぎの波がリスナーを捉える。2人の有名なゲスト、すなわちDRAGONFORCEのハーマン・リとサム・トットマンが参加していることに言及しておかなければならない。この最初の曲に私たちを惹きつけるのは、波のようなギターとギター・ソロだ。アルバムのあらゆる場所を通じて見つかるお調子者の側には、素晴らしく、少しばかり馬鹿げているが、とても明るい"Amore"が含まれる。

BABYMETALとその「Metal Resistance」の強さは、基本的にとても多様で、とても楽しい音楽を提示する能力であり、自由にインスピレーションを活かすところにある。これは、素晴らしい"あわだまフィーバー"ではPRODIGYとSLIPKNOTの間のミックスであれ、"ヤバッ!"のアシッド風味のスカ・メタルであれ、"META メタ太郎"の日本らしいアニメのスーパーヒーローと、フォークメタルの混合であれそうだ。

このグループは何にでも手を触れ、興味深いスタイルのミックスに成功し、全体を崩すことなく、よりポップな側へと持っていく。その結果はとても効率的で楽しいものだ。どの曲も、優れたミュージシャンによって支えられていることにも触れておく必要がある。その中には、マーティ・フリードマン(元MEGADETH)の2014年の欧州ツアーに同行した大村孝佳も含まれている。

3人の若いシンガーについては、まったく悪いところがない。グループの音楽性についての弱点になり得たし、声がばつぐんというわけではないが、それぞれの曲に生命力やさらなる力をもたらしている。

「Metal Resistance」に戻ると、これも素晴らしい曲で"Sis. Anger"というのがある。この曲は、ブラックやデスとのハイブリッドで、BABYMETALが歌うのではなく、グロウルで歌われていたら、エクストリーム・メタル・ファンなら誰でも夢中になるような暴力性と効果を持っている。別の曲、"From Dusk Till Dawn"は、リスナーをちょっとしたエピックの旅路へと運び、混乱させる。「Metal Resistance」の最後は少し落ちるが、"Tale of the Destiniies"は、強力で多様性に富んだ、相当エピックな曲となっている。

「Metal Resistance」は、優れたセカンド・アルバムであり、前作ほど奇想天外ではないが、変わらず楽しく、クセになる。グループは、グループを信じるファン、この日本のコンボに対する愛情をマッチョな仲間に対して告白するファン、そして脇でBABYMETALのちょっとしたクリシェやBABYMETALの商業性を肯定する者を生み出していくだろう。

このCDを買わないとしても、自分自身でこの音楽界のUFOを見つけに行くようお勧めする。

▼元記事
http://www.lesuricate.org/babymetal-metal-resistance-vous-detesterez-les-adorer/


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